北米日産は同社の高級ブランドである「インフィニティ」から、新型「QX80」を2024年7月末から販売開始すると発表しました。どんなクルマなのでしょうか。

独創的なスタイルの4代目フラッグシップSUV

 北米日産は2024年6月25日(米国現地時間)、同社の高級ブランドである「インフィニティ」から、新型「QX80」を7月末から販売開始すると発表しました。

 いったいどんなクルマなのでしょうか。

 インフィニティ(INFINITI)は日産が展開するブランドで、トヨタの「レクサス」やホンダの「アキュラ(日本未導入)」と同様の高級車ブランドです。

 日本には導入されていませんが、北米やヨーロッパ、中東、中国、オーストラリアなど世界各国で展開しています。

 QX80は、インフィニティのフラッグシップSUVです。初代は1996年に2代目テラノをベースに開発され、今回の新型は2024年3月に発表された4代目にあたります。

 全長211.2インチ(約5364mm)×全幅83.3mm(約2116mm)×全高76.6インチ(約1946mm)、ホイールベースは121インチ(約3073mm)というフルサイズSUVで、3列シートで6人から8人乗を実現しています。

 エクステリアは、インフィニティのデザインフォーム「Artistry in Motion」を体現し、徹底的に細部にこだわっています。竹林をイメージしたフロントグリルメッシュ、さざ波にきらめく光の反射を模したテールライト、日本の石庭にヒントを得たラバーインレイなど、随所に自然が作り出すフォルムを取り入れています。

 インテリアは高級感あふれるセミアニリンレザー仕上げで、レーザーカット メタルインレイを施し、細部までこだわった本木目のトリムが特徴的です。64色から選べるアンビエントライトで、より印象的に、気分に合わせて室内の雰囲気を変えることができます。そして、1列目と2列目シートにはマッサージ機能が備わっています。

 新型QX80は、運転の快適性、利便性、コネクティビティを高める先進技術を搭載しています。画期的な「インビジブル フード ビュー」をはじめとする多数のカメラで、駐車場や狭い道路、さらにはコーヒーショップのドライブスルーでの視認性を向上させています。

「フロントワイドビュー」モードにすると、カメラがとらえた映像が2個の14.3インチ ディスプレイに表示され、視認性がさらに高まります。

 グーグル ビルトインを搭載したタッチスクリーン型インフォテイメントシステムには、グーグルマップなど、使用頻度の高いアプリがインストールされており、全乗員によりシームレスなコネクティビティを提供します。

 上級グレードには、24スピーカーのクリプシュ レファレンス プレミアムオーディオシステムを搭載して、すべての席にクリアな迫力あるサウンドを届けます。また、インディビジュアル オーディオ機能は、ナビゲーションの指示、音楽、電話など特定の音を運転席だけに伝えます。

 パワートレーンは、すべてのモデルに3.5リターツインターボエンジンを搭載し、最高出力は450ps、最大トルクは700Nmを発生します。これは従来型と比べて50psと140Nmのアップになります。トランスミッションはレスポンスに優れた9速ATです。駆動方式は4WDが基本ですが、ロアグレードにはRWDも設定しています。

 電子式エアサスペンションで走行シーンに合わせて車高を調整でき、停車時は車高を下げて乗り降りや荷物の積み下ろしが簡単にできます。また、ダイナミック デジタルサスペンションが路面の状態を常に把握し、ダンパーの減衰力を調整することで、よりスムーズで安定的な車線変更を可能にし、乗り心地を高めます。

 新型QX80は4グレードで、価格帯はピュア(RWD)の8万2450ドル(日本円で約1318万円)からオートグラフ(4WD)の11万595ドル(約1768万円)となっています。