ベントレー新型「コンチネンタルGTスピード」が、旧NATO空軍基地でドリフトするクールなムービーが完成しました。ムービー制作の裏側をお教えします。

GTスピードの一連のシャシー技術が可能にした正確なドリフト

 ベントレーは2021年10月20日、「コンチネンタル ドリフト」と名付けられた新しい映像を公開した。

 ベントレーのプロダクトコミュニケーション部門の責任者であるマイク・セイヤー氏は、この映像について次のようにコメントしている。

「チームが『GTスピード』の発表のためにコミソ飛行場を見つけ、そこにジムカーナスタイルのコースを作ることを決めた後、次のステップは、これまでに撮影したことのないような映像をデザインすることでした。

 メタリックイエローのベントレーを廃墟となった空軍基地で走らせることは、初体験であり、私たちにとってまったく新しい領域でしたが、結果として、世界最高のグランドツアラーがいかにダイナミックになったかを示すことができました」

●「コンチネンタル ドリフト」とは?

『コンチネンタル ドリフト』は、新型「コンチネンタルGTスピード」の驚くべきダイナミックな能力を捉えた新しい映像である。数々の賞を受賞している自動車映像作家のデビッド・ヘイル氏が撮影したもので、専門的なドローンパイロット、ビデオグラファー兼フォトグラファーのマーク・フェイジェルソン氏がサポートを担当した。

 目の肥えた視聴者は、ベントレーのコミュニケーションチームのメンバーが、カメオ出演していることに気付くことができるだろう。

 同映像では、世界最速かつもっともダイナミックな4シーターグランドツアラーであるGTスピードを紹介するとともに、このクルマの伝統についても考察されている。

 映像の最初と最後に登場する1952年製「Rタイプ コンチネンタル」は、ベントレーが所有するヘリテージコレクションのなかの1台で、当時は世界最速の4シーターカーであった。

 そんなRタイプ コンチネンタルのエレガントでパワフルなデザインは、コンチネンタルGTのデザインにもインスピレーションを与えており、フロントホイールからのパワーライン、リアホイールにかかるハンチ、傾斜したルーフラインは同じDNAで表現されている。

 さらに映像では、イタリアのシチリア島にある廃墟となった航空基地で撮影された驚くべき正確なドリフトなど、ベントレーの最高峰GTのパフォーマンスを存分に表現。

 GTスピードのダイナミックなシャシとリアバイアスされたトルクスプリットが、ほとんどの状況下でW12エンジンが誇る635psのパワーの大半を後輪に送ることができるため、ベントレーにとって新しいタイプの動画を撮影することを可能にしたという。改善されたコーナリングダイナミクスと、一連の新しいシステム(eLSD、全輪操舵、新しいESCを含む)によってグリップ力が向上し、どのようなコーナーでも、より高いレベルの精度と自信を持って攻めることができる。

 その結果、クルマはトラクション性能からの最大限のパフォーマンスを引き出すことができ、完全にバランスのとれたグリップあるいはコントロール可能なスライドのいずれにおいても、アペックスからの見事な加速と落ち着きを実現。900Nmのトルクを発揮するパワートレインを搭載したGTスピードを、信じられないほど簡単に、限界まで走らせるムービーを完成させた。

●舞台となった「NATO空軍基地」ってどんな場所?

 この映像は、シチリア島でおこなわれたGTスピードのグローバルメディア試乗会の際に、1日をかけて撮影されたという。

 同イベントのためにベントレーは、コミソ空軍基地として知られていたNATOの廃墟をジムカーナスタイルのサーキットに改造した。

 1936年にコミソに建設された飛行場は、1980年代に核弾頭を搭載した112基の地上発射巡航ミサイルの基地として再建された、南ヨーロッパ最大のNATO空軍基地であった。

 約30年前に廃止され、その後ゆっくりと自然に再生されてきたコミソは、GTスピードの性能を実証するための安全かつ挑戦的な環境を作るのに理想的な場所と認められ、今回の映像の撮影の舞台に決定された。

コンチネンタルGTスピードの驚異的なダイナミック性能の秘密とは

「コンチネンタルGTスピード」

●新型コンチネンタルGTスピードクーペとコンバーチブルってどんなクルマ?

 これまででもっとも先進的なベントレーのシャシを採用する新型コンチネンタルGTスピードクーペとコンバーチブルは、グランドツーリングの頂点に位置し、快適性や豪華さに妥協することなく、これまでに製造されたベントレーのなかでもっともダイナミックなロードゴーイングカーとなった。

 コンチネンタルGTスピードは、敏捷性、パフォーマンス、乗り心地が、新たなレベルにまで高められているが、それは次の4つのシャシ技術のくみあわせによってもたらされている。

●電子制御式全輪操舵

 新しい電子制御式全輪操舵は、後輪に最大4度のステアリングロックをかけ、各走行モードでスピードのダイナミック性能を向上。低・中速域では、GTスピードの後輪が前輪と逆方向に操舵され、急激な方向転換を助けてくれるなど、軽快感も格段に向上された。

 また、ステアリングの切れ味も良くなり、レシオも速くなることで、それに伴ってステアリングフィールも向上するなど、ドライバーの信頼感が高められている。高速走行時には後輪が前輪と同じ方向に操舵されることで、安定性も向上されている。

●電子制御式リミテッド・スリップ・ディファレンシャル(eLSD)

 最新世代のコンチネンタルGTスピードでは、ベントレーとして初めて電子制御式リミテッド・スリップ・ディファレンシャル(eLSD)を採用。

 トラクションコントロールシステムやアクティブシャシシステムと連動して特別にチューニングされたeLSDは、横方向の容量を増やし、縦方向の安定性を向上。スロットル操作時の調整能力を高めて、悪路でのトラクションを向上させている。

「SPORT」モードでは、オン/オフスロットルの調整、ターンインレスポンスの向上、直進性の向上のバランスを考慮してeLSDをチューニング。これらの効果により、コンチネンタルGTスピードは、快適性や安定性を損なうことなく、これまで以上に自由自在に、ドライバーフォーカスなものになっている。

 トルク配分は、選択したドライブモードに応じてパワートレイン全体で変化させることが可能。「COMFORT」と「BENTLEY」モードでは、システムは最大36%のトルクをフロントアクスルに送り、クルマを確実に、そして楽に保つことができる。また、前輪に最大400Nmをかけ、オーバーステアが出ないように保つ機能も搭載された。

「SPORT」モードでは、システムはフロントアクスルへのトルクを28%に制限し、リアアクスルのトルクレベルを高く維持することで、よりダイナミックなフィーリングを実現。オーバーステアへの対応も大きく変わり、フロントアクスルへのトルクを「Bentley」モードの約1/10にすることで、パフォーマンス感が高められている。

●カーボンセラミックブレーキ

 新しいカーボンセラミックブレーキは、直径440mmのフロントディスクに新しい10ピストンフロントキャリパーが組み合わされており、ベントレーに装着されたブレーキとしては最大であるだけでなく、自動車用ブレーキとしても世界最大でありながら、鉄製のブレーキシステムよりも35kgの軽量化を実現。

 この最新世代のカーボンセラミックディスクは、クラス最高のブレーキ性能を実現するために特別に開発されたもので、環境への影響を低減するために銅を含まないブレーキ摩擦材が使用されている。

●エレクトロニック・スタビリティ・コントロール(ESC)

 新しいエレクトロニック・スタビリティ・コントロール(ESC)システムは、熟練したドライバーにさらなる自由度を提供。ESCシステムを作動させると、凹凸のある路面や異常なキャンバー、悪天候のなかでも安心感のある安定性を発揮する。

 そしてダイナミック・モードに切り替えると、ESCシステムは経験豊富なパイロットがスロットル操作でクルマのコーナリング・スタンスを自由に設定・変更することができる。

 さらにESCをオフにすると、GTスピードのメカニカルグリップとバランスが前面に出て、これまでベントレーのレーシングマシンにしか見られなかったドライバー志向の体験ができるようになるという。

 全輪操舵とeLSDによる強力なターンイン性能を活用し、サーキットではドライバーがスロットルとステアリングのバランスを選択できるなど、楽に革新的なヨーアングルを実現することが可能となった。

「コンチGTスピード」が旧NATO空軍基地をドリフトしまくる【動画】とは

●Bentley Continental GT Speed – Continental Drift | Bentley Motors