SNSやブログ「横山家のマンガ。」などで、「戦国コミケ」「新しいパパがどう見ても凶悪すぎる」など数々の人気作を発表し、ファンを魅了し続けている漫画家・横山了一(@yokoyama_bancho)さん。そんな横山さんの作品の中から、今回は2023年11月に書籍化された「どちらかの家庭が崩壊する漫画」を紹介。本作の制作秘話についても、作者の横山さんに話を聞いた。


仕事がデキるエリート会社員の夫・シュウと妻・ユイ、そして一人娘・リエの3人家族の薬師寺家。一見、幸せいっぱいのセレブ家庭のようだが、ある来訪者によって、その生活に少しずつほころびが見えはじめる。

一方、無職でギャンブル三昧の夫・ゴンと妻のマリン、一人息子・ケンからなる毒山(ぶすやま)家。ゴンは優しく育児や家事に参加してくれるものの、強面や持ち前の正義感からトラブルに巻き込まれていく。書名での宣言通り、2家族のどちらかが崩壊していくこの漫画。読むほどに感じる“違和感”の正体が、徐々に明らかに…!

書籍発売であらためて注目を浴びている「どちらかの家庭が崩壊する漫画」について、作者の横山さんに話を聞いた。

――横山さん自身ご結婚されていますが、周囲から義母や妻(夫)の話などをいろいろ聞かれる機会もあるかと思います。そういった見聞きされた経験も「どちらかの家庭が崩壊する漫画」のストーリー作りに活かされていますか?

うちは妻と母の関係は良好なのでリアルな体験というのはあまり反映されていないのですが、いろいろなところから嫁と姑のバトル体験記などを勉強するようにしていました。

――ちなみに、奥様も漫画家(加藤マユミ)さんということで、奥様からのアドバイス等もあったのでしょうか?

姑のキャラクター作りでかなりアドバイスをもらいました。僕が嫌な姑をイメージしてもどうにも直接的な嫌がらせなどしか浮かばなかったりするので、「悪意はないけど迷惑なことをする」というリアルな人物像を描けたと思います。

――「どちらかの家庭が崩壊する漫画」の中で、横山さんが共感できるキャラクターはいますか?

メインの4人にはどのキャラも共感できるところがあるかなと思います。自分にもだらしないところはあるし、間違えることもありますので…。

――「どちらかの家庭が崩壊する漫画」について、ご家族や周囲の方からの反響はいかがでしょうか。

妻はおもしろがっていたようです。やはり女性読者からの反響が大きかった気がしますね。夫に不満を持つ方からの共感のメッセージもけっこうあったような…(笑)。

傍から見た印象だけではわからない各家庭の闇や幸せを描いた「どちらかの家庭が崩壊する漫画」。最後に崩壊するのは薬師寺家なのか、毒山家なのか!?結末やいかに!!

取材協力・画像提供:横山了一(@yokoyama_bancho)