神戸どうぶつ王国にハシビロコウのための新エリア「ハシビロコウ生態園 Big bill(ビッグビル)」が完成。2021年5月14日(金)より公開される。今回は新たなエリアの特徴や見どころを、詳しくご紹介!

■世界で2例だけの繁殖に挑戦するために誕生
「動かない鳥」として知られ、鋭い眼光やユーモラスなポージングで人気の高いハシビロコウは、レッドリストの絶滅危惧Ⅱ類(絶滅寸前)に分類される貴重な動物。日本国内では現在7園13羽のみ飼育されており、神戸どうぶつ王国にはオスのボンゴとメスのマリンバが暮らしている。今回誕生したエリアはハシビロコウの生息地であるアフリカの湿地を再現し、飼育下では世界で2例、アジア地域初となる繁殖に挑戦するという。

■新エリアの特徴をハシビロコウの担当者が解説
「ハシビロコウ生態園 Big bill(ビッグビル)」はハシビロコウの故郷を完全再現すべく、設備や広さも国内最大級だという。見どころやポイントについて、ハシビロコウを担当する長嶋敏博さんに詳しく聞いてみた。

――今回誕生したエリアの見どころを教えてください。

「キーワードは『野生・広さ・雨』の3つです。まずは『野生』。動物たちは生息地に適した体に進化し、彼らしか持っていない能力があります。本来の姿をご覧いただけるよう、Big billも他の展示場同様、ハシビロコウの故郷が再現されています。王国には植物チームがあり、彼らの力がなければこの展示場の実現はなかったと思います。室内と思えないほどの緑豊かなアフリカの湿地帯Big billで、ぜひ、ハシビロコウ本来の姿をご覧ください」

――故郷と同じ環境で、今まで以上にのびのびと過ごすハシビロコウが見られそうですね。次に「広さ」はどれくらいになりますか。

「国内飼育最大級の広さで、テニスコート約6面分くらいになります。翼を広げると2mにもなるハシビロコウが飛んでも、恐らく狭さは感じないでしょう。ロングフライトにも期待です!」

――ハシビロコウファンとして、優雅なフライングを楽しみにしています!最後に一番気になった「雨」について教えてください。

「室内エリアと先にお話ししましたが、人工的に雨を降らせる人工降雨設備が整っています。これは、野生での繁殖期は雨季終わりだと言われているため、繁殖を目指すためには雨季を作る必要があるのです。年間で雨が降る時期のある飼育展示は、国内初となります」

――最後に、来園される方へ向けてメッセージをお願いします。

「Big billに佇むハシビロコウの姿は、まさに王者降臨という雰囲気です。ぜひこの姿をご覧になって、いまだ謎の多いハシビロコウに興味を持ってください。更にはハシビロコウの故郷である『野生』にも興味を広げていただけると、私たちも、王国の動物たちも、非常にうれしいです。

また、この新施設の最大の目的は繁殖です。飼育下での繁殖は世界でも2例しかなく、成功したら3例目の快挙となります。この施設はクラウドファンディングでのご支援により、実現しました。皆様からの思いを大切に、日本初、アジア初の繁殖にむけて頑張ります!」

故郷が完全再現されたエリアで、今まで以上に生き生きとした姿を見せてくれそうなハシビロコウのボンゴとマリンバ。2羽の今後に期待しつつ、あたたかく見守りたい。

取材・文=石川知京(関西ウォーカー編集部)

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