吉本興業が今年4月に開校した「よしもとアカデミー」の特別オープンスクールに、東京2020大会のピクトグラムで大バズりしたパントマイマー・GABEZが特別講師として登壇。『THE W』『R-1グランプリ』2冠王のゆりやんレトリィバァにパントマイムの直接指導を行った。

■大バズり中の「ピストグラムの中の人」が教える芸の道とは?

「よしもとアカデミー」は、国内最大規模のお笑い養成所「NSC」「クリエイティブ(YCA)」「パフォーミング(YPA)」「デジタルエンタテインメント(YDA)」の3つの養成所と「吉本興業高等学院」の5校からなる吉本興業の教育機関。

今回は、YPA(よしもとパフォーミングアカデミー)の特別講師として、東京2020大会の開会式後に「ピクトグラムの中の人」として大ブレイクしたパフォーマーデュオ・GABEZ(ガベジ)のMASAとhitoshiが登壇。これから夢を持って芸の道に入る全ての人たちへ「技術よりも大事な心得」があることを“パントマイム”を通してメッセージを残した。

まずは「壁」「ロープ」といったパントマイムの基本動作を見せた上で、技術的なことは練習すれば誰でもできるが、芸事の“本質的”な心得として「パントマイムは(人に伝える)セリフという大事なものを失っているから、気持ちが大事」と語るhitoshi。

続けて、先ほど見せたロープのパントマイムについて「このロープの先に何があるんだろう?って感じさせることができて初めてパントマイムになる。だから、日常から“気持ちや心”を動かす思考を作っていく努力や経験が重要」だと話すhitoshi。さらに、「今日、笑えたこと、悲しいことを日々とどめて、人にアウトプットするのが芸事の本質」だと強調し、将来、芸事を目指していく参加者たちに技術面だけでなく「伝える」「表現する力」の大切さを語った。

後半は、ステージ上でのパントマイムの見せ方や実戦の技術などをレッスン。最後に「人生は1回だから、やりたいことをやろう!」と講義を締めくくった。

■ゆりやんが語る「NSC時代の秘話」

次に、NSC大阪35期を首席で卒業したゆりやんレトリィバァが特別講師として登壇すると、いきなりマイクを逆に持ち「人間です、よろしくお願いします」と自己紹介。のっけから小ボケを畳みかけて“ゆりやん節”を炸裂。「質は低いけど(ボケの)手数は大事」と参加者へアピールした。その後の囲み取材では、NSC時代の秘話を披露する場面も。

■「自分は面白いんだ!」って気持ちを上げることが大事(ゆりやん)

――NSCに入る前に感じていたことは?

ゆりやん「みんなネタ書いてるかな?って思ったんですけど、そんなことしなくても大丈夫でした。同期が500人ぐらいいて、全員が面白そうに見えたんですけど、実際やってみたら、あれ?なんか時間通りに来て、真面目に授業受けて、声を大きく出してたら、目立ってるやん!って思いました。それさえクリアできれば、絶対に目立てると思います!」

――NSCでの思い出は?

ゆりやん「授業でその日に面白かった人は、先生からシールをもらえるんです。で、名札の裏に貼っていくそのシールが多い人ほど『この人、面白い』みたいなステータスになってるんです。でも私、そのシールを東急ハンズで見つけてしまったんです…。それを(購入して)自分で貼って『自分は面白いんだ!』って気持ちを上げること。お笑いの会社だし、萎縮しないことが大事です」

――どうやってネタを作っていますか?

ゆりやん「あまり紙とペンで考えたり、設定から入らず、喋ってるなかで言ったこと、ノリとか、映画で観て『このシーンやりたいな!』と思ったところを無理矢理広げます。今年のR-1ネタの『会社で上司が怒ってるネタ』もマネージャーとのやりとりから生まれたネタだったんです」

――NSC卒業後の「気付き」は?

ゆりやん「NSC生の時は、ネタをどう作っていいか分からなくて、とくに教えてくれるわけでもないので、自分の思う通りに作るんですけど。卒業後も先輩のネタを『面白い、すごいなー!』って思っていたときに分かったんです。当初は変なことするのがネタだと思っていたけど、アカデミー賞の授賞式のネタで『英語をテキトーに喋る』みたいなので笑ってもらえたときに、自分がやってて楽しいこと、自分の特技がネタになるって気付いたんですね。なので、変なことするよりも、自分の好きなことや特技がネタになりますよ!熱量があれば、面白くなります!」

在学中の生徒や参加者に熱く語ったゆりやん。その後、本講義を終えたGABEZがゆりやんにパントマイムをレクチャーするなど、終始「笑い」と「学び」を提供し続けた。

■笑いを超えた人間学校「よしもとアカデミー」

この「よしもとアカデミー」は、よしもとのインフラを使い実践的な授業を行うなど、幅広いチャンスがあるだけでなく、高校の卒業資格も取れるコースもある。またR-1グランプリの対策授業などもあるのが特長だ。その点に対してゆりやんは、「石田さん(NON STYLE)とかチャンピオンが呼ばれてますよね?ワシ、R-1対策の授業に1回も声かかってへんがな!」と怒り出し笑いを誘った。また、ピクトグラムでバズったGABEZは東京2020大会の反響について「フォロワーが1万人増えました」と明かし、特別オープンスクールは終了する形となった。