Instagramを中心にイラストレーターとして活動する、小野マトペさん。小野さんは、20代にして「乳がん」と診断された経験から、SNSを中心に啓蒙活動を行っています。本記事では「乳がんの備忘録」と題し、若くして「乳がん」を患った小野さんが、同世代の女性に伝えたいがん発見から治療の記録を紹介していきます。今回のテーマは「針生検(はりせいけん)」。針生検という言葉、聞いたことがある方も、そうでない方も、どんな検査でどれぐらいの痛みがあるかご存知ですか?実際に針生検を受けた小野さんに聞きました。

――もともと「針生検(はりせいけん)」について、知識は持っていましたか?どのようなイメージがありましたか?また、検査当日まで、どのようにして情報を得ていましたか?

「針生検は医療ドラマなどで『聞いたことあるな』程度の知識量だったので、痛そうとか考えもしなかったです。直前に、冷静になってインターネットで調べましたが、結構大掛かりな感じの検査器具だったので『これは怖そう、やめとけばよかったかな』と少し後悔をしました」

――痛みやアザはどれぐらい続きましたか?

「検査当日はアザなどなく、鈍痛がありました。検査は仕事の出張前日に行い、先生から『(翌日から)動いても大丈夫』と言われていて、仕事内容がかなり動き回る内容だったので、走り回っていました。すると、鈍い痛みがずっと続き、ふと確認してみると見たこともないアザが胸に広がっていました。アザというと腕や足のイメージでしたが、自分の胸に見たこともないアザが広がっていると結構ショッキングでしたね」

――実際にやってみて「良かった」と思える検査でしたか?

「マンモグラフィやエコーなどの画像診断ではっきりしない状況でしたので、針生検をしてよかったと思います。しかし、針生検では『浸潤がん』か『非浸潤がん』かは、ざっくりとしかわからず、本当にはっきりするのは、手術して腫瘍自体を細かく検査したときなんだそうです。実際に、今回の針生検では『非浸潤がん』と言われていましたが、手術後に『浸潤がん』と診断されました」

まだまだ知られていないことも多い、乳がんの検査。少しでも疑いがあったら検査を受け、早期発見に努めるのがベストかもしれない。