絶滅寸前の熊本県産い草が高齢者を救う

絶滅寸前の熊本県産い草が高齢者を救う

足の筋肉を鍛える

 このぞうりの最大の特徴は、足の指が接地する場所が2〜3ミリほど低くなっていることで、それにより歩くたびに足の指が自然と踏ん張る運動をする。しばらく履いていると、いままで使ってなかった足指や、これにつながっている足の甲やふくらはぎの筋肉などが鍛えられという。その結果、1週間も履いていると、浮指や土踏まずが改善されて、最終的には姿勢が良くなり、ひざ痛や肩こりなどにもプラスになるという。

 誉の植草敏雄社長は「現在は年間1万足ほど売れており、口コミで売上は伸びている。購入者の約8割が高齢者で、残りの2割が若い女性。購入した高齢者からは、履いてみて膝の痛みがなくなったなどという手紙が来る。若い女性は外反母趾の予防になることなどから買ってくれている。今後はぞうりの色を増やし、デザイン性に訴える製品も出したい。最近は50代から70歳代の女性会員が中心の大手フィットネスクラブが着目してくれて、オリジナル商品を開発中だ」と話し、手応えを感じている。価格は1足6300円(税別)と安くはないが、足指を使わなくなった現代人にとっては試してみる価値はありそうだ。

 最近はアスリートも足ゆび運動の重要性が認識されてきているようで、有名選手の中でも足指を鍛える動作をトレーニングの中に取り入れている選手が増えているという。足指を使わない生活に慣れている現代人にとって、足指を動かすことの効用が見直されてきている。調査によると、立った時に足の指が5本とも付いていないか、土踏まずがない現代人が多いようで、これが立ち姿勢の不安定につながり、猫背などに関係しているとみられている。

日本文化の継承

 この足指ぞうりの良い点は、家の中や外履きでぞうりを履いているだけで、自然と足の指が踏ん張ることによって指の運動になっている点で、運動をしているという意識をする必要がない。このため、このぞうりを履いているだけでも、効果があるという。

 いまではぞうりやげたなど、足の指を使う履物はほとんど履かなくなった日本人。退化しかけている足の指を動かすことで、姿勢が良くなれば一石二鳥になる。植草社長は「世界の履物の中で、ぞうりと鼻緒は日本独特の形状をしている。なかでも鼻緒は日本文化そのもので、そのぞうりに国産い草を使うことで『日本文化の継承』をお手伝いできるのではないか」と話している。

  
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