下関で建造された捕鯨母船「関鯨丸」がついに船出です。
関係者らに見送られながら母港・下関を出発しました。
=共同船舶・所英樹社長=「きょう、いよいよ出港ということで、感無量であります」
全長112.6メートル総トン数9299トンの「関鯨丸」。
73年ぶりに新造された国産の捕鯨母船です。
初の船出を前に行われたセレモニーでは前田市長が
「からだに気をつけて無事に下関に帰ってきてください」と激励し
野島茂船長らに花束が贈られました。
また、地元の保育園児がダンスや歌を披露すると旅立ちの時を迎えた乗組員たちは
笑顔を見せていました。
現在の商業捕鯨では3種類のクジラを捕獲でき
そのうち、母船式捕鯨ではニタリクジラとイワシクジラを捕獲してきました。
水産庁は、これまでの調査で十分な資源量が確認できたとして
より大型のナガスクジラを新たに対象に加える方針で
今月から本格的な検討に入りました。
=共同船舶・所英樹社長=
「期待感はとても大きいです。ナガスクジラを獲ることを前提として造った船ですので、
なるべく多くのナガスクジラが獲れることを期待しています」
ナガスクジラの追加は早ければ、7月にも決まると見られています。
=共同船舶・所英樹社長=
「(5年前に)商業捕鯨を再開してまさに新たな時代がきたという
象徴の船になるという風に考えています」
=関鯨丸・野島茂船長=
「新しい船で、操縦性能も優れている船なので、期待感はあります。
みなさん安全に操業して無事に(下関に)帰ってこれれば万々歳ですね」
今後の商業捕鯨の中核を担う関鯨丸は
今月末から東北や北海道の沖で初めての漁を行います。