育てる意思が見える育成は75点ながら今後に期待。外国人選手は安定。中日の編成採点

独自の育成スタイルを貫くだけに日本人獲得と育成は高評価。外国人選手は…。日本ハムの編成採点
 中日は与田剛新監督体制となって初のシーズンを5位で終えた。順位だけを見ると、「よかった」とは言えないが、翌年以降へ向けた若手選手の飛躍があり手応えを感じさせてくれるシーズンだった。

 そんな中日の今シーズンを中心とした、ここ数年の編成を本誌『野球太郎』の持木編集長とカバティ西山に話を聞きながら、「日本人選手獲得」「外国人選手獲得」「育成状況」のカテゴリーごとに採点してみた。

(※「日本人選手獲得」「外国人選手獲得」は2018年オフから2019年シーズンが対象)

◎日本人選手獲得:70点

 シーズン開幕前の日本人選手補強は、ドラフトで指名した6選手のみだった。そのドラフトでは1位で注目の根尾昂(大阪桐蔭高)を引き当て、2位で梅津晃大(東洋大)、3位で勝野昌慶(三菱重工名古屋)と大学生、社会人の先発投手を獲得した。

 1位の根尾は高卒ということもあり、ほとんどの期間を2軍で過ごし、最終盤で1軍デビュー。梅津と勝野はともに離脱もあり、1年間を通して働くことはできなかった。ただ、梅津は大卒といっても素材型で、社会人から入団した実戦型の投手といっても勝野の年齢は梅津の1つ下。両者とも、即戦力である程度使えそうで、さらに今後の成長にも期待できる投手という評価の中で、意外にも梅津はシーズン途中から4勝1敗と力のあるところを見せた。結果として、1年目に2人で5勝3敗、51イニングスは及第点だろう。

 一方で4位の石橋康太(関東一高)は捕手という特殊なポジションながら、1軍で12試合に出場し初安打も放った。まだ正捕手争いというレベルではないが、経験を積みつつレベルアップを図りたいところ。

 シーズン途中に交換トレードで松葉貴大と武田健吾がオリックスから加入。武田は29試合に出場したものの、松葉は1試合のみ。期待に応えたとはいい難い。

 持木編集長は「根尾の期待値はもう少し高かったんじゃないでしょうか。一方、梅津と石橋は予想以上によかったですよね。梅津は1年目からこれだけ投げるとは予想してなかったと思います。即戦力で活躍するとすれば勝野だったんですが…。梅津と石橋のプラスと根尾と勝野のマイナスが相殺されている感じです」と梅津、石橋を評価している。

■中日の日本人選手獲得/2018年ドラフト
1位:根尾昂(内野手/大阪桐蔭高)
2試合/打率.000(2打数0安打)/0本塁打/0打点/0盗塁

2位:梅津晃大(投手/東洋大)
6試合/4勝1敗/34.2回/奪三振34/与四球11/防御率2.34

3位:勝野昌慶(投手/三菱重工名古屋)
3試合/1勝2敗/16.1回/奪三振9/与四球9/防御率6.06

4位:石橋康太(捕手/関東一高)
12試合/打率.059(17打数1安打)/0本塁打/2打点/0盗塁

5位:垣越建伸(投手/山梨学院高)
1軍出場なし

6位:滝野要(外野手/大阪商業大)
1軍出場なし

■中日の日本人選手獲得/その他
武田健吾(外野手) ※オリックスからトレード
29試合/打率.143(35打数5安打)/0本塁打/1打点/0盗塁

松葉貴大(投手) ※オリックスからトレード
1試合/0勝0敗/2.2回/奪三振0/与四球3/防御率10.13

◎外国人選手獲得:75点

 外国人選手の補強はガルシア(阪神)の代役として獲得した先発タイプのロメロ一人だけだった。ガルシアほどの成績を残すには至らなかったが、8勝(10敗)をマークしている。

 外国人選手の補強が少なかったのはビシエド、アルモンテ、シーズン途中に移籍したもののモヤの野手陣、そしてロドリゲス、マルティネスの救援陣が固まっていたからに他ならない。

 持木編集長は「中日はビシエドをはじめとして、もともと外国人選手のベースがありますので、そこまで新外国人選手に頼らなくてもいい状況でした。そういうなかで考えると、ロメロは頑張ってくれたのではないでしょうか」とロメロに対して一定の評価をしている。

 カバディ西山は「ベースができているという外国人選手の状況は、阪神や広島と似ていますよね。なので、まずまずといったところでしょうか」としっかりしたベースの存在に目を向けた。

■中日の外国人選手獲得
ロメロ(投手)
21試合/8勝10敗/116.1回/奪三振105/与四球55/防御率4.26

◎育成状況:75点

 近年は若手が伸び悩んでいたが、体制が変わったからなのか2019年シーズンは阿部寿樹、加藤匠馬、井領雅貴といった選手達が頭角を現した。投手陣も山本拓実、藤嶋健人ら楽しみな存在が揃っている。

 2020年シーズン以降、ここ数年で獲得した高卒の選手たちが開花すれば、面白いチームとなりそうだ。

 持木編集長は「山本や清水(達也)なんかを見ていると、育てようという意思がすごく感じられますよね。落合博満GM時代は社会人選手を多く獲得しましたが、落合さんは、実は即戦力としてではなく、育てる前提で社会人選手を獲得していたのかもしれません。でも、その考えが現場とすり合わせできてなかったというか。だからうまく機能しなかった。その落合GM体制が終わって、近年は高校生を獲り始めたので、これから数年で彼らが育ってくるかにチームの未来がかかっています」と体制変化からの今後に期待している。

 カバディ西山は「中日に入ると、特に野手は晩成型になってしまう説がありますね(笑)、福田永将や高橋周平に今年の阿部なんかもそうですけど。なので、根尾もすぐに1軍に出てこないと! 焦らさずに、じっくり待ってあげたらいいのでは」と大器晩成になってしまう点に注目した。

 ドラフトでの指名方針がここ数年でガラリと変わったこともある。今後の育成に注目したいところ。

文=勝田聡(かつた・さとし)


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