刑事裁判手続きと裁判員制度について市民に理解を深めてもらおうと、山形地裁と山形地検、県弁護士会の法曹3者は20日、同地裁で刑事裁判の傍聴会を開いた。一般や学生など23人が参加し、法曹関係者に制度の疑問点を聞いた。

 事件の起訴後から裁判までの流れを検察官、裁判官、弁護士が説明し、同日に地裁で開かれた刑事裁判を参加者が傍聴した。質疑応答では、参加者が裁判員制度について「一般の人が量刑を判断するのは難しいのではないか」と質問した。佐々木公裁判官は、裁判員制度が始まって15年が経過しており「(裁判員に選ばれた人が)参考にできる事例が着実に積み重ねられている」と答えた。

 裁判所の事務官を目指しているという山形大理学部4年石合(いしあい)恵理さん(22)は「裁判員に選任されたら、事実を客観的に判断することが大切だと感じた」と話した。

 新型コロナウイルスの影響で5年ぶりに、憲法週間(1〜7日)にちなんで実施した。