山形市立図書館は、同市の複合ビル・アズ七日町に入る中央分館について、毎週土曜日の開館時間を延長する試行事業を7月6日〜8月31日に実施する。昨年9月のリニューアルオープン以降、同館の利用者は大幅に増加している。夏季期間の利用ニーズを把握する試行結果を踏まえ、さらなる利便性向上を図りたい考えだ。

 中央分館では現在、平日は午前9時〜午後7時、土曜日は午前9時〜午後5時を開館時間としている。試行事業期間の7月6日〜8月31日は、土曜日も午後7時まで開館する。平日はこれまで通りとなる。

 昨年のリニューアルに伴い、フロアには椅子やテーブル、カウンター席が設置され、飲み物を手に読書ができるようになった。同じく中央公民館でも改修工事が行われ、学習スペースが整備されたことで、高校生など若年層の利用が目立つ。午後5時以降も多くの人たちが滞在していることから、試行では土曜日も午後7時まで利用できるようにする。

 中央分館などのフロアには地元の七日町商店街振興組合による本棚と書籍の寄贈もあり、気軽に本に親しめる空間となった。これら整備効果は大きく、昨年9月からの新規登録者は1カ月で80人を超え、2022年度の1年間の登録者(73人)を上回った。1カ月当たりの貸出人数は千人前後、貸出冊数は3千冊前後でそれぞれ推移し、22年度の同月比を上回る。

 試行事業後は、土曜日の開館時間延長の実施可否を検討する。市立図書館は「講座やワークショップなども企画することで、さらなる利用者の増加を目指したい」としている。