医療新興企業アンジェス(大阪府茨木市)は30日、新型コロナウイルスのワクチンの治験を始めたと発表した。大阪大と共同開発したもので、国内で治験まで進むのは初めて。大阪市立大病院で計30人に接種する計画で、2021年春以降の実用化を目指す。

 アンジェスによると、同日は1人に接種した。接種すると体内にウイルスの働きを抑える抗体ができ、発症や重症化を防ぐとされる。

 計画では、20〜65歳の健康な人を対象に、ワクチンの投与量の多いグループと少ないグループの15人ずつに分け、2回ずつ接種する。副作用や体内に抗体ができるかどうかを調べ、今秋以降、治験を数百人規模に広げる予定だ。

 ワクチンは「DNAワクチン」と呼ばれる新しいタイプで、ウイルスそのものを使わないため特殊な設備が不要で、一般的な製法と比べて短期間に大量製造できる。今年度中に20万人分を生産できるという。

 国内では塩野義製薬(大阪市)やKMバイオロジクス(熊本市)などの製薬企業も別のタイプのワクチン開発を進めている。