盛岡市動物公園「ZOOズーMO」は4日朝、国内初のアフリカゾウの人工授精を行った。国内でのアフリカゾウの繁殖は、2013年に愛媛県の「とべ動物園」で、ペアの間に子どもが生まれた例を最後に途絶えている。今回成功すれば、10月頃にも妊娠が判明する見通しだ。

 人工授精に臨んだのは雌のマオ(22歳)。これまでも何度か人工授精を試みようとしたが、精子の輸入手続きに時間がかかるなどして見送りになっていた。

 今回は、ゾウの人工授精で実績を持つドイツ人博士らを招き、南アフリカで採取した輸入精子を使用して実施。辻本恒徳園長(63)は「個体数維持のためにも意義深く、貴重な一歩となった。まずはマオにお疲れさまと伝えたい」と話した。