【ソウル聯合ニュース】韓国政府は世界保健機関(WHO)を通じた北朝鮮に対する母子保健事業への支援を約5年ぶりに再開する。6月の世界食糧計画(WFP)を通じたコメ支援決定に続く人道支援で、南北関係が冷え込んでいる中、政治状況とは関係なく人道的な観点から支援は続ける構えだ。

 韓国政府は6日、南北交流協力推進協議会を開き、WHOの北朝鮮に対する母子保健事業のため、南北協力基金から500万ドル(約5億4400万ドル)を拠出する案を議決した。

 統一部は「WHOが2014年以降中断していたこの事業の再開を望み、政府と支援計画を協議してきた」として、「乳幼児や産婦の死亡率を下げることに寄与すると判断している」と明らかにした。

 17年の国連児童基金(ユニセフ)の統計によると、北朝鮮の5歳未満児の死亡率は1000人当たり15人で、韓国(3.3人)より約5倍多い。

 WHOの15年の集計では、妊娠中か出産直後に妊娠関連の病気で死亡する北朝鮮の女性は10万人当たり82人で、韓国(11人)より約7倍多かった。

 文在寅(ムン・ジェイン)政権発足後、国際機関を通じた韓国政府の北朝鮮への人道支援は3回目となる。17年9月にWFPとユニセフの北朝鮮への人道支援事業に800万ドルを拠出することを決め、実行した。今年6月にはWFPを通じ、コメ5万トンを支援することを決定し、事業管理費用などとして1177万4899ドルを送金した。ただ、北朝鮮がコメの受け取りを拒否し、この事業は事実上中断している。

 南北交流協力推進協議会では保健福祉部の韓国国際保健医療財団(KOFIH)が推進する北朝鮮の児童・障害者支援事業(15億4200万ウォン以内)も議決された。同財団の北朝鮮支援事業が再開されるのは15年以来、約4年ぶりとなる。

 ただ、北朝鮮が軍事的な緊張を高めている中、支援事業を推進するのは適切ではないとの指摘もある。これに対し、統一部は「政府は南北関係の状況とは関係なく、北の乳幼児・産婦対象の人道支援を続けていく方針」として、来年も関連事業を推進する計画を明らかにした。