【ソウル聯合ニュース】韓国情報機関、国家情報院(国情院)は28日、国会情報委員会による国政監査で、食糧難が続く北朝鮮で金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長(朝鮮労働党総書記)が「ごはんを食べる者は全員農村の支援に行け」とし、一粒残さず収穫するよう指示したと報告した。

 同委員会の幹事を務める与党「共に民主党」の金炳基(キム・ビョンギ)議員と最大野党「国民の力」の河泰慶(ハ・テギョン)議員が伝えた。

 北朝鮮は食糧難を解決するため、全軍・全国民総動員令を下した。例年より早い10月20日ごろには稲刈りを終えており、今年の農作物の収穫量は日照時間の増加により、昨年を上回る見通しという。

 国情院は北朝鮮の深刻な経済難についても詳細に報告した。今年9月までの中朝貿易額は約1億8500万ドル(約210億円)で、前年同期の3分の1程度に減少したという。

 また北朝鮮の中央銀行では、紙幣用の用紙や特殊なインクの輸入が途絶えているため、通貨の発行にも支障が生じていると伝えた。

 そのほかにも医薬品が不足していることで、腸チフスなどの感染症が拡大しているという。

 このような状況を受け、北朝鮮では貿易の拡大を図り、新たな貿易港の開港を準備する動きが見受けられるという。

 また鉄道を利用した貨物運送を本格的に推進しており、運営計画を中国・ロシアと協議中で、来月から運行を再開する可能性があると報告した。具体的には中朝貿易の最大の拠点である遼寧省の丹東と北朝鮮を結ぶ列車の運行が11月に開始する可能性があると説明した。