【ソウル聯合ニュース】日本による植民地時代に朝鮮半島出身者が強制労働させられた新潟県の「佐渡島の金山」を巡り、日本政府が28日、国連教育科学文化機関(ユネスコ)世界文化遺産に推薦することを正式に決め、韓日の外交戦が激しくなりそうだ。

 岸田文雄首相は同日夜、首相官邸で記者団に対し「本年申請を行い、早期に議論を開始することが登録実現への近道であるという結論に至った」と説明した。

 日本が世界遺産への推薦を決めたことを受け、韓国政府は強制労働の歴史を隠しての登録を防ぐため、国際社会に対する広報活動を強化するとみられる。

 日本が2月1日までにユネスコへ推薦書を提出すれば、ユネスコ諮問機関の国際記念物遺跡会議(イコモス)が現地調査などを実施し、来年5月ごろ登録の可否を勧告する。登録勧告を受ければ、同6月ごろ開かれる世界遺産委員会で21カ国の委員国が登録の可否を最終的に決める。

 韓国の外交部当局者は佐渡島の金山が推薦候補に決まった昨年12月、国内外の専門家や関係官庁が参加するタスクフォース(TF)を設置し、段階別の対応を検討する方針を明らかにしていた。韓国は負の歴史に関する十分な説明をせず、登録を強行することは世界遺産の根本的な趣旨に合わないことを強調し、国際社会を説得するとみられる。世界遺産としての推薦期間を江戸時代までとしたのは、その後に強制労働が行われた歴史を隠すための戦略ともいえる。

 世界遺産に登録されるためには、遺産が人類が共有すべき「顕著で普遍的な価値(OUV)」を持っていることが認められなければならない。遺産の全体的な歴史のうち、負の遺産を隠して一部だけをアピールするのであれば、「普遍的な価値」を主張する説得力がなくなる。

 韓国はこのような観点からユネスコに対し、佐渡島の金山の「全体的な歴史」を伝える必要性を強調するとみられる。