【ソウル聯合ニュース】労使双方の委員や有識者などで構成する韓国の最低賃金委員会は29日夜、2023年度(1〜12月)の最低賃金を前年度比5.0%増の時給9620ウォン(約1010円)に引き上げることを決めた。

 同額は今年の最低賃金(9160ウォン)より460ウォン多い。月額(209時間労働ベース)では201万580ウォンとなる。

 労使の代表は3回にわたりそれぞれ要求額を提示したが隔たりは埋められず、公益委員が9620ウォンを提示し、票決で決定した。最低賃金委は労使と有識者の公益委員の三者で構成される。労使の隔たりが大きいため、公益委員が事実上キャスティングボートを握る。

 使用者側は委員全員が票決に参加せず、退場した。

 今回の決定をめぐり、労働界と使用者側はいずれも反発している。

 労働者側委員は「5%は実際の物価上昇率にも及ばず、結局は賃金引き上げではなく、削減のレベル」と主張した。

 使用者側の委員は「最も重要なのは零細事業者や中小企業の支払い能力だが、これが反映されていない。限界の状況に置かれた零細事業者や中小企業は耐えきれない」と述べた。

 雇用労働部は8月5日までに来年度の最低賃金を公示。23年1月1日から効力が生じる。公示前に労使双方は異議を申し立てることができ、雇用労働部が異議申し立てを認めれば最低賃金委員会に再審を要請できる。ただ、これまで再審を行ったことはない。