【ソウル聯合ニュース】北朝鮮の主要メディアは5日朝までに、前日に日本上空を通過する中距離弾道ミサイル(IRBM)を発射したことに関するニュースを報じていない。北朝鮮は4日朝、北西部の慈江道舞坪里付近から「火星12」と同型とみられる中距離弾道ミサイル1発を発射。ミサイルは日本上空を越え、約4500キロ飛行して太平洋に落下した。北朝鮮のIRBM発射は約8か月ぶりで、北朝鮮のミサイルが日本上空を通過したのは約5年ぶり。

 北朝鮮メディアは今年初めまで、ミサイル発射の翌日に関連ニュースを報じてきた。だが、5月以降は発射の成否にかかわらず一切報じなくなり、「挑発後の沈黙」が通例になってきている。

 韓国の朴元坤(パク・ウォンゴン)梨花女子大教授(北朝鮮学)はこれについて「それだけ内部の状況が良くないという証し」と指摘する。北朝鮮で新型コロナウイルスによる犠牲者が多数発生しているとの話もあるなど健康状態や食料事情が悪化しており、住民がミサイル発射を肯定的に受け止めていないとの見方を示した。

 一方で、金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長(朝鮮労働党総書記)がすでに核武力の完成を宣言しているため、「戦略的あいまいさ」をとる方向にシフトしているとの分析もある。