◇最大野党代表選巡る金ばらまき疑惑 国会事務処に家宅捜索

 革新系最大野党「共に民主党」の2021年の党大会で代表に選出された宋永吉(ソン・ヨンギル)氏の陣営関係者らが宋氏を当選させるため同党の国会議員らに金をばらまいた疑惑を巡り、ソウル中央地検が国会事務処に家宅捜索に入った。検察は録音された音声ファイルや関係者の証言などを基に、現金の受け渡しをしたとみられる議員を絞り込み済みで、これら議員の行動を確認しようとしている。宋氏陣営に属していた10人ほどについて国会本庁と議員会館の入退館記録を確保したい考えだ。

◇北朝鮮の発射体残骸 韓国軍の引き揚げ作業が難航

 北朝鮮が北西部の東倉里付近から「軍事偵察衛星」を打ち上げ、失敗に終わってから6日目となったが、韓国軍はまだ朝鮮半島西側の黄海から残骸の引き揚げを終えていない。軍合同参謀本部のイ・ソンジュン広報室長は定例会見で「軍は北が主張する宇宙発射体の一部と推定される物体を識別し、引き揚げ作戦を実施している」としたが、引き揚げ作業がいつ終わるか予測するのは難しいと述べた。現場は流速が速い上に視野が良くなく、作業が難航していると説明した。 

◇在外同胞庁が発足 尹大統領が積極支援を約束

 尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領は在外同胞に関する政策を総合的に担う「在外同胞庁」の発足式に出席し、在外同胞への積極的な支援を約束した。発足式はソウル近郊・仁川の同庁庁舎で開かれ、尹大統領は「在外同胞の皆さんは母国と同胞社会が共に成長する機会の窓口を切望している。韓国はその期待に応えたい」と述べ、同庁の発足を祝った。同庁の役割について「在外同胞を保護し、支援していくのはもちろん、在外同胞と母国の間の交流と協力を促す懸け橋を担う」と強調。韓国人としてのアイデンティティーを必死で守ってきた在日同胞、ソ連時代に沿海地方から中央アジアに移住させられた高麗人と呼ばれる朝鮮系の人々、ドイツに派遣され韓国経済発展の礎を築いた鉱員や看護師に言及しながら、きめ細かくサポートしていくと述べた。

◇共に民主党 革新委員会を任命=過去の過激発言で批判の声も

 共に民主党は党の刷新を図る革新委員長に市民運動家のイ・レギョン氏を任命した。同党は21年党大会での疑惑のほか、李在明(イ・ジェミョン)代表の最側近とされる金南局(キム・ナムグク)議員が巨額の仮想通貨を保有していた問題が物議を醸し、党内に革新組織を立ち上げる方針を決めていた。だが、イ氏は李代表と近いとされるのに加え、10年の北朝鮮による海軍哨戒艦「天安」の撃沈事件を「自爆した事件をでっち上げた」と主張するなど、極左・反米的な発言を繰り返しており、党内でも批判的な声が出ている。

◇先週の新規コロナ感染者数 1日平均1万7722人

 疾病管理庁が発表した統計によると、5月30日〜6月5日の新型コロナウイルスの新規感染者数は1日平均1万7722人だった。感染者数の累計は3178万9625人。政府が6月1日午前0時をもって新型コロナの感染症危機警戒レベルを最も高い「深刻」から「警戒」に引き下げたことを受け、中央防疫対策本部はこれまで1日単位だった統計の集計・発表をこの日から1週間単位に切り替えた。