【ソウル聯合ニュース】韓国最大野党「共に民主党」で党の刷新を図る革新委員長に任命された市民運動家のイ・レギョン氏は5日、任命から約9時間後に辞任する意向を表明した。同氏を巡っては北朝鮮による海軍哨戒艦「天安」の撃沈事件を「自爆した事件をでっち上げた」とSNS(交流サイト)で主張していたことなどが明らかになり、非難の声が上がっていた。

 イ氏はこの日出したコメントで、「市民の1人として、共に民主党の変化を通じて韓国の新しい未来を開くのに役立ちたいという一念で革新機構の責任者を悩んだ末に引き受けることにした」とし「しかし私人の判断と意見が魔女狩りのように政争の対象になったことを非常に遺憾に思う」と述べた。

 また「これは韓国社会の現在の状況を圧縮した事件というのが私の個人的な意見」としながら、論争が続けば共に民主党に負担がかかるため、革新機構の責任者を辞退すると述べた。

 同党の李在明(イ・ジェミョン)代表はこの日午前、最高委員会の会議でイ氏が革新委員長に任命されたと発表した。

 イ氏は天安の撃沈事件を巡る発言のほか、尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領と李氏が争った昨年3月の大統領選に米国が介入していたなどと主張するなど、極左・反米的な発言を繰り返していた。