【ソウル聯合ニュース】日本の化学・繊維大手の東レが2025年までに総額5000億ウォン(約573億円)を投じ、韓国中部の慶尚北道亀尾市に先端素材の生産施設を増設する。韓国産業通商資源部は22日にソウル市内で、慶尚北道、亀尾市と共に東レの投資協力に向けた了解覚書(MOU)を締結したと発表した。

 東レは亀尾での生産施設増設に向け昨年から投資を行っているが、その規模を25年までに計5000億ウォンに拡大することを決めた。この施設では炭素繊維やアラミド繊維、IT用フィルム、2次電池用セパレータなどを生産する。現代自動車をはじめとする韓国企業との協力関係を強化し、次世代製品の研究開発(R&D)にも弾みをつけたい考えだ。

 産業通商資源部と慶尚北道、亀尾市は東レの投資に必要な財政、行政支援を提供する。産業通商資源部は東レの投資を成功させ、同社と韓国との協力分野を航空宇宙や防衛産業などへ幅広く広げていく方針だ。

 東レは日本企業の中でもいち早く韓国進出し、積極的に投資をしてきた。先月22日に安徳根(アン・ドクグン)産業通商資源部長官が訪日した際にアラミド繊維の生産施設投資を確定していたが、それから1カ月後に再び大規模な追加投資を盛り込んだMOUを締結した。