育児をしていると子どもの行動を見て、これから起こる可能性があるトラブルを先回りして注意することは多いだろう。そんななか、「先回りしない育児」と題した漫画がインスタグラムに投稿され、読者やフォロワーから多くの反響を集めた。

本作では、アイスクリームを下から食べようとして手や服を汚してしまう娘さんと、その様子を見守る作者のこんぶさんとのやりとりが描かれている。

子供の後始末をしなければならない母親としては、思わず「ちょっと待った!」と声をかけたくなりそうなものだが、こんぶさんは止めずに子供の好きなようにさせているのだ。

これは、あえて子供に失敗を経験させて多くのことを学ばせるこんぶさん流の子育て法「先回りしない育児」を実践しているためである。

本作を読んだ人からは、「子供を見守る姿勢は本当に素敵です」「口出ししたいところをじっと耐えて待ってあげられるのは素晴らしいですね」など、こんぶさんの育児方針について称賛する声が多数寄せられた。

その一方で、「いつも先回りしてあれこれ口出ししてしまうので、反省しなきゃ…」「常に怒ってばかりいて子供たちに申し訳ない…」「汚されるのが嫌で、ついダメ!と言ってしまうけど、失敗する機会を奪ってしまうことは子供のためにならないよね」と、自身の子育てを振り返り反省するコメントも少なくない。

なかには「私も見守る派です。汚したときは自分で掃除をさせて、片付け方法まで教えちゃいます!」と、すでに自己流の先回りしない育児を実践している人もいる。

この先回りしない育児を始めたきっかけはどんなものだったのだろうか。作者のこんぶさんに話を聞いた。

ー「先回りしない育児」は、いつから始められたのでしょうか?

「先回りしない育児は、やろうと決めて始めたわけではありません。気付いたら自然とやっていた育児で、子どもには成功だけでなく失敗も含めて多くの経験を積むことが大切だという考えと、自分のずぼら(できれば動きたくない)がマッチした時に起こる現象だったのです」

ー子育てをしているお母さんはつい先回りをしてしまう人が多いと、コメント欄からも推察いたしました。こんぶさんも、つい口が出てしまうことはありますか?

「つい口が出てしまうことの方が多いです。コップを倒しそうな時は“そんな所に置いていたらこぼすよ!”と言い、案の定コップを倒してしまったら”ほら言ったじゃん!だからいつも言ってるでしょ…”など、口うるさく言う事も多いです。言いすぎてしまい反省する事もたくさんあります」

ー子供をおおらかな気持ちで見守ることができる“心の余裕”というのは、どこから生まれるのでしょうか?

「心の余裕は私も欲しいです。こんなに毎日怒り散らかしてる母親は私しかいないのでは…?と、悲しくなるときもあります。でも、疲れた時に手を止めて子供たちをじっと観察していると、散らかしたり準備が遅かったりお菓子を勝手に食べたり、怒られるような事をしている時でも、本人達はいつも真剣で一生懸命で楽しそうな顔をしているので、そんな姿が可愛く思えて少し心に余裕が持てる気がしています」

ーコメント欄に寄せられたさまざまな意見や、反響についてはいかがでしょうか?

「コメント欄で、そんな余裕が欲しいと書き込みしてくださる人が多いことに焦りました。私はそんなに出来た母親ではなく、どうしたら怒らず楽に過ごせるかを、日々試行錯誤しています。そして、同じような気持ちを抱えるお母さんは、私以外にもたくさんいるんだなと、勝手に安心させてもらっています。また今日も頑張ろうという気持ちになれております」

◇ ◇

子育てのなかで母親側の負担が大きくなっていると、“心の余裕”がなくなってしまうのは当然のことかもしれない。

しかし子供が失敗しながら学んでいくのと同様に、母親側も反省や後悔を繰り返しながら一緒に成長していくことで、正解のない子育てをより前向きに楽しむことができるのではないだろうか。

【こんぶさん関連情報】

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(よろず〜ニュース特約ライター・夢書房)