鳥海山麓の桃源郷、ハナモモや芝桜が彩る集落
鳥海山(標高2236メートル)の5合目とふもとを結ぶ鳥海ブルーライン沿いの集落にハナモモや芝桜が咲き誇り、桃源郷のような風景が広がっている。
鳥海ブルーラインの途中にある山形県遊佐町の小野曽集落では、桃色や白の花をつけたハナモモや色とりどりの芝桜が道路沿いを彩り、来訪者の目を楽しませている。
ハナモモは集落の鈴木ハナさん(92)が種から苗木を育て、住民らに分け与えたものがあちこちに植えられている。「みなさんに見に来てもらえてうれしい」と話す。
一方、住民の一人によると、いい写真を撮ろうとして農地や宅地、芝桜の中に踏み込んでしまう人もいるという。花を見るのは道路や歩道からに限るなど、マナーの順守が求められる。
小野曽神社への道路の先にある個人宅でも、ハナモモの木を種から増やし、開花時期には特別に公開している。樹齢約50年のハナモモの木などが咲き誇る景色をめあてに、近年は数百人が訪れるという。ただ来訪者用の駐車場やトイレはないため、訪ねる際には注意が必要だ。(清水康志)