ポケモン×化石 比べて学んで 御船町恐竜博物館で企画展

杉浦奈実
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 ポケモンと比べて、昔の生き物について知ろう――。特別企画展「ポケモン化石博物館」が熊本県御船町の町恐竜博物館で開かれている。国立科学博物館などとの共同企画で、全国を巡回している。熊本では初めての展示で、6月23日まで。

 会場には人気ゲーム「ポケットモンスター」シリーズに登場する実寸大の「カセキ」「カセキポケモン」と、実際の化石や古生物の資料計約80点が並び、楽しみながら古生物学に触れることができる。

 ぐるぐる巻きの殻から10本の脚がのぞく「カセキポケモン」のオムスターの傍らに展示されているのは、アンモナイトの化石。渦巻き状の殻が似ているが、化石の方にはバネのような形など「異常巻き」と呼ばれるものもある。

 総合監修を担当した深田地質研究所の相場大佑研究員(34)は「比べることで、似ているものも似ていないものもあると気づいてもらえる」と話す。

 また、「カセキポケモン」は生きた姿として「カセキ」から「復元」できるのに対し、実際の研究者は化石をひたすら観察して現代の生き物と比べ、生きていた時の姿や生活を推測する、など二つの世界の研究の仕方の違いなども説明している。

 相場さんは「ポケモンではデフォルメされている特徴に、実際の化石でもよく見ると気づくこともあると思う。普段博物館にはあまり来ない人にも、元々古生物が好きな人にも来てもらいたい」と話した。

 当日券は大人1千円、高校・大学生600円、小中学生400円、未就学児無料(いずれも常設展を含む)。同館ウェブサイトから事前予約が必要。(杉浦奈実)

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