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ウッズ、マスターズ最悪スコアも「良かった」と語った理由 右足首の回復は「正しい方向に向かっている」【武川玲子コラム】

2024年4月17日 06時00分

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 メジャー初戦、マスターズ・トーナメントが14日終了。タイガー・ウッズ(米国)は4日間を戦い抜いて「とてもいい1週間だった」と感慨深げに語った。最終日、スタートには何重にも人垣ができて大歓声。18番に上がってくるウッズはスタンディングオベーションで迎えられた。

タイガー・ウッズ(AP)

 24回連続の予選通過を果たし、歴代1位に浮上。22位で週末を迎え浮上が期待されたが、第3ラウンドはオーガスタ・ナショナルGCでの自身ワーストスコアとなる「82」と喜ばしくない記録も達成してしまった。最終日も伸ばせず、結果は60位。通算16オーバーも自身ワーストで、予選通過を果たした中で最下位だった。
 そんな中、ウッズが「良かった」と口にするのは、4日間を歩いてプレーできたこと。想像以上にアップダウンのあるコースを最後まで難なく歩いてプレーできたのは、ウッズにとって回復が「正しい方向に向かっている」という評価だった。不運だったのは第2ラウンドがサスペンデッドで回りきれず、3日目は寒さの中で23ホールをプレーしたこと。「疲労困憊(こんぱい)した」というのがワーストスコアにつながったのかもしれない。
 実戦で4日間プレーするのは2023年2月のジェネシス招待以来14カ月ぶり。昨年のマスターズで途中棄権した後、右足首固定手術を受けて昨季の復帰はかなわなかった。足の状態はというと、わずかに引きずってはいるが「足首は全く痛くない。ただ体中が痛い」と慢性的に膝、腰などの痛みを抱えている。それでも「全てがかみ合えば(優勝の)チャンスはある」と48歳の元王者は勝利を諦めていない。
 1997年に初優勝した時は父アールさんと抱き合い、5度目の19年には長男チャーリー君が待っていた。「ぼくと家族にとって本当に特別な大会だ」と話す。
 プレー終了後、この後のメジャー大会への出場を明言。「バルハラ(全米プロ)、パインハースト(全米オープン)、トルーン(全英オープン)に向けてしっかりと課題をこなしたい」と話した。現時点では全米オープンの出場資格は持たないが、3度勝利を挙げていおり「特別招待」を受けるのは間違いない。今年はウッズの姿が見られる楽しみなメジャー大会になりそうだ。 (全米ゴルフ記者協会会員)(写真はAP)

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