三戸中心部でまたクマ目撃 学園駐車場など2カ所 町や警察は警戒強化

警察官が見守る中、登校する小中一貫三戸学園の児童=15日

 三戸町中心部で、国史跡三戸城跡・城山公園に続き小中一貫三戸学園駐車場など2カ所でも新たにクマの目撃情報が寄せられた。町と三戸署、町教委、町消防団は15日、住民に危害が加えられることを防ぐため、夜間早朝巡回の実施など警戒態勢を強めることを申し合わせた。

 クマは14日早朝に城山公園で目撃されたが、三戸署によると、同日午後9時15分ごろ、三戸学園駐車場で、体長1メートル弱の1頭を目撃したとの通報があった。

 加えて町農林課によると同日午後6時ごろ、町梅内の山林でもクマ1頭が目撃された。城山公園から三戸学園駐車場までは南に約700メートル、町梅内の山林までは南に約2キロと近接している。

 これらの目撃情報が同一のクマのものであるかは不明だが、日中は付近の林の中に潜んで夜間や早朝に住宅地を含めた範囲で行動している可能性がある。しかし居場所は特定できないため、猟友会による捕獲に踏み切れない状況だという。

 このため当面は三戸署が朝晩のパトロールを強化。町教委は学校を通じて保護者に注意喚起し、町消防団は中心部を管轄する分団が夜間巡回を行う。

 15日朝は三戸学園の通学路で三戸署が警戒活動を実施し、警察官が登校する児童・生徒を見守った。町農林課は「警戒活動でクマを怖がらせて山に帰ってもらうのが、人とクマにとってベストだと考える」と話している。

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