休日に甘い夢乗せ、焼き芋の移動販売車 福島県いわき市を回る

「多くの人を笑顔にしたい」と張り切る渡辺さん

 食べる人を笑顔にしたい―。甘い夢を乗せた焼き芋の移動販売車が休日、福島県いわき市内を回る。ハンドルを握るのは渡辺貴美さん(49)=同市湯本=。会社勤務と二足のわらじをはきながら、「いつの日かお店を開きたい」と張り切っている。

 焼き芋専門「こぐまのお芋や」は昨年10月にオープンし、毎週日曜日を中心に平地区や小名浜地区を巡回している。紅はるかや、石川県珠洲市産のすずかぼちゃ芋など2、3種類をそろえている。Sサイズ(1個400円程度)からLLサイズまであり、甘くてねっとりした味が人気を集めている。

 リピーターも現れた。「おいしかった」との声が励みになっている。新したメニューを開発し、出店するのが渡辺さんの目標だ。「多くの人との交流につなげたい」と意気込んでいる。

 新型コロナウイルスの影響で人同士の交流が希薄になる中、「もっとつながりを持ちたい」と転職、開業を決意した。国土交通省東北地方整備局磐城国道事務所を退職。幼少期からの好物だった焼き芋の魅力を広めたいとの思いもあり、一念発起した。長野県の焼き芋店に弟子入りし、焼き方や集客のポイントを学んだ。現在は友人の経営する資材関連会社に勤めている。

 営業時間は午前11時~午後4時までで、商品が売り切れ次第、販売終了となる。販売場所などは店のインスタグラムアカウントで随時、発信している。

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