3年ぶりにモデルチェンジしたヨネックス「EZONE GTシリーズ」から、今回は『タイプD』ドライバーを分析。ヨネックスドライバーの真骨頂であるカーボンコンポジットヘッドに加えて、「飛距離を追及するためにボール初速を高める工夫が凝らされている」とクラブ設計家の松尾好員氏。松尾氏とともにヘッドデータを分析し、見えてきた3ポイントを踏まえてどんなゴルファーにフィットするのか検証してみた。

【試打クラブスペック】ロフト角●10.5度 ライ角●59.5度 体積●460cc 価格(税込)●9万6800円 ※メーカー公表値

ボール初速アップを狙ったヘッドへ進化

GD 今回はヨネックスの「EZONE GTシリーズ」の最新モデル『タイプD』ドライバーを前作の『EZONE GT460』ドライバーと比較しながら分析していただきます。ヘッドデータを分析されて気になったポイントはありますか?

松尾 今作と前作の比較をすると「クラブ重量」、「ヘッド重量」、「重心距離」の3項目で大きな違いがありました。

GD それらを紐解くと今作がどのゴルファーに合うのかがわかりそうですね。では「クラブ重量」からよろしくお願いします。

松尾 クラブ重量が前作は297.0グラム、今作は308.2グラムと重くなっています。それに伴ってスウィングウェイトが「D1.0」から「D2.1」とワンポイント大きくなっています。ここから言えることはヘッドスピードが44〜45m/sほどの力強さが必要なクラブになっています。

GD 前作よりもスウィングスピードが速いゴルファー向けのスペックになったということですね。続いて「ヘッド重量」の比較から見えてきたポイントをよろしくお願いします。

松尾 ヘッド重量は前作が195.0グラム、今作が198.9グラムと約4グラムほど重く設計されています。ヘッド重量を重く作ることのメリットは“ボール初速をアップ“させることです。今作はボール初速を高めて、飛ばす狙いで重くしたと考えられます。

GD 先ほどのクラブ重量と合わせて考えると、力があるゴルファーが使いこなせれば、『タイプD』の飛距離性能を存分に発揮できそうですね。3つ目の「重心距離」についてはいかがでしょうか。

松尾 これはヘッドデータの数値もそうなのですが、重心位置の写真を見比べていただくと一目瞭然だと思います。前作がほぼ中央寄りに位置していることに対し、今作ではかなりヒール側に重心が設計されています。ヒール寄りに設計されていることで、今作が37.5ミリ、前作が40.9ミリと明らかに短くなっています。

上が『EZONE GT460』、下が『EZONE GT タイプD』。タイプDの重心位置がヒール寄りにあることがわかる

GD 言い換えると今作は前作より手元側に重心があることになりますね。

松尾 はい。重心が手元側にあることでヘッドの操作性が高くなりました。そしてボールにドロー回転を掛けやすくなっています。

GD ヒール寄りの重心位置とアップライトなライ角が相まって、ボールをつかまえてくれそうですね。ドローバイアスヘッドというと、アドレスでつかまり顔特有の被って見えることがありますがいかがでしたか?

松尾 ライ角が「61.0度」と非常にアップライトではありますが、フェース角がフック側「0.5度」と抑えられているので顔の被りは感じませんでした。

GD 今回の分析結果を踏まえると「タイプD」はどんなゴルファーにおすすめでしょうか?

松尾 『EZONE GT タイプD』ドライバーはスウィングスピードに自信があり、つかまえてドロー弾道でスコアメイクしたいゴルファーにおすすめです。

This article is a sponsored article by
''.