何度も繰り返しやすい「ぎっくり腰」は簡単な筋トレで予防できる

ささいな動作でも再発しやすくなる

 突然の激しい腰痛で動けない──。「ぎっくり腰」で脂汗をかいた経験はないだろうか。海外では魔女の一撃と呼ばれるほどの痛みが走り、何度も繰り返す人は少なくない。再発を防ぐにはどうすればいいのか。あいちせぼね病院院長の伊藤全哉氏に聞いた。

■くしゃみで再発することも…

 ぎっくり腰とは、急激に起こる腰痛の通称で、医学的には「急性腰痛症」と呼ばれる。激しい痛みから「仕事に行けない」「料理や洗濯ができない」など、日常生活に支障を来す。通常1~2週間程度で自然治癒するとはいえ、一度発症した人であれば二度と経験したくない痛みだろう。

 ぎっくり腰を起こす仕組みにはさまざまなものがあるが、そのひとつとして、腰骨の関節の動きが大きく関係している。

「腰は、積み木のようにいくつもの背骨が連なってできています。それらは椎間関節でつながれ、腰を丸めると関節は開き、反らすと閉じる。関節は袋状の関節包に包まれていますが、いきなり重い荷物を持つと緩んだ関節包は関節の間の骨に挟まれ激痛が生じるのです」

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