白本彩奈、期待のトリリンガル女優「海外挑戦が夢」中井貴一からの“金言”胸に飛躍誓う
女優の白本彩奈が、先月から木村佳乃、中村倫也らを擁する大手芸能事務所「トップコート」に所属し、新天地での飛躍を目指している。ロシア、英語も堪能な才色兼備で、世界を舞台にした活躍も視野に入れる。子役時代に共演した俳優・中井貴一からの“金言”を胸に、「自分にしかできない表現を見つけたい」と唯一無二の魅力を発揮することを誓った。（奥津 友希乃）
１７０センチの長身に、褐色の瞳が印象的。言葉遣いや姿勢も美しく凜とした雰囲気の中に、親しみやすさもある天性の魅力の持ち主だ。
ベラルーシ人の母と日本人の父を持つハーフ。日本、ロシア、英語を操るトリリンガルで「昔から洋画や洋楽が大好きで、英語も日常会話程度なら話せます。家庭内の会話は日本語とロシア語が混在している。母は怒る時は絶対ロシア語。それに対し私が日本語で言い返すという調子です」とグローバルな環境で育った。
３歳で芸能界入りし、小学２年から本格的に子役の活動を開始。テレビ東京系「おはスタ」や、ＮＨＫ Ｅテレ「すイエんサー」などの人気番組にも出演した。一方で、幼い頃から母に「学は修めてほしい」と厳しく言われ育った。現在は大学２年生で「時間をかけてでも俳優業と両立してきちんと卒業したい」と、堅実で努力家な素顔がのぞく。
「お仕事を続けさせてもらうために勉強する感覚でした。大学受験したのは、ウクライナとロシアの情勢に、私のルーツのベラルーシも深い関わりを持つので、国際政治を広く学びたいなと。表に立つ人間として世界の政治や報道のされ方に関して、知識や思考力を身につけたいと思っています」
子役としての第一歩を踏み出した連続ドラマ「最後から二番目の恋」（フジ系、１２年）で、親子役を演じた中井との出会いが女優を志すきっかけとなった。
「お芝居を全く知らない状態だったのに、小生意気にアドリブなんか入れてしまって。親子の日常的なシーンで『ナポリタンがいいじゃん！』みたいな言葉をぱっと言ったんです。それを中井さんが『いいじゃん！』とすごく褒めて下さった。お芝居が分からないながらに、楽しい、もっとやりたいと思うようになりました」
共演時、中井から授かった金言がある。
「中井さんから頂いた『すてきな女優さんになる前に、すてきな女性になりなさい』という言葉が今の自分の核。当時は小学生でしたが、年を重ねるごとに言葉の深みや真意が何倍にも大きくなって響いています。中井さんとはその後、私のラジオに出演して下さったことはあるけど作品の共演はないので、成長していつかご一緒したいです」
幼少期から水泳やクラシックバレエ、フィギュアスケートにも親しみ、趣味は殺陣と、運動神経も折り紙つきだ。憧れの女優ミラ・ジョヴォヴィッチや、事務所の先輩・清野菜名の背中を追っている。
「幼少期に『バイオハザード』をみて、『こんな作品を一生に一度やってみたい』と思い続けています。清野さんのアクションもいつも作品で見させて頂き、尊敬しています。素晴らしい先輩方がたくさんいらっしゃるので、たくさん学んで吸収していきたいです」
数百人のオーディションから物語の重要人物で、主人公を誘惑する謎の女役に抜てきされた映画「箱男」（石井岳龍監督）の公開も年内に控える。永瀬正敏や浅野忠信、佐藤浩市らベテランと顔を並べ、体当たりで役に挑んだ本作は、第７４回ベルリン国際映画祭に正式招待された。佐藤ら出演陣が現地で喝采を受ける姿に、世界での飛躍に思いを強めた。
「お芝居を始めた小学２年の時、自由帳に『海外の作品に出て、レッドカーペットを歩く！』って書いていた。自分のルーツも含めて、私だからできる表現も小さいながらにあるだろうなと思うんです。２０代は自分の知らない世界や、自分にしかできない表現を見つけるために、色んな場所に突っ込んでいきたい。その先で、夢でもある海外作品に挑戦したいです」
○…休日の過ごし方を聞くと「餃子とビールの組み合わせがこの世で一番大好き。至福の時間です」と声を弾ませた。さらに「ビールのＣＭに出演することが、ほんっとうに夢」と明かし、「どうしたらきれいにおいしそうに見せられるか、飲んだ後の声や表情も練習してます（笑い）。ぜひここ、太字でお願いします！」とちゃめっ気たっぷりに注文した。
◆白本 彩奈（しらもと・あやな）
▼生まれ ２００２年５月１４日、東京都生まれ。２１歳。
▼身長 １７０センチ
▼芸能入り ３歳でハーフタレントの事務所に所属
▼話題作 １７年「仮面ライダーアマゾンズ・シーズン２」
▼特技 語学と歌「セレーナ・ゴメスさんの歌や洋楽を聞いて英語を覚えました」
▼趣味 ヨガ、殺陣
▼夢 「海外作品挑戦とビールのＣＭに出ること」
◆取材協力 ヘアメイク：カワムラノゾミ、スタイリスト：セイショーコ
