【高校野球】倶知安が46年ぶり春季全道大会王手…代表決定戦で北照と対戦

スポーツ報知
スタンドの声援に応える倶知安ナイン(カメラ・島山 知房)

◇高校野球春季大会全道地区予選 ▽小樽2回戦 倶知安4-3小樽双葉(11日・小樽市営桜ケ丘)

 7地区で20試合が行われた。小樽地区では、倶知安が小樽双葉に4―3で勝利。46年ぶりの春全道大会出場に王手をかけた。小樽潮陵を5回コールドで下した北照と代表決定戦で激突する。釧根地区では、センバツ枠で全道大会出場を決めている別海が代表決定戦に進出したため、同じく同決定戦に進出した釧路江南が8年ぶり8度目の同大会出場を決めた。

 17年夏以来の代表決定戦進出を決めた倶知安ナインは、吹奏楽局員34人が駆けつけたスタンドに向かって拳を突き上げた。道大会常連の小樽双葉に勝利するのは13年ぶり。就任5年目の三浦良介監督(53)は「しびれましたね。公立校でもできるというのを見せられた」と大粒の汗を拭った。

 3回まで投手戦が続いたが、4、5回に計3本の適時打が飛び出し3点を先行した。7回無失点のエース左腕・二階哲矢(3年)が両足をつった影響で降板し、8回表に同点3ランを浴びたが、裏の攻撃で1死二塁からタイムリーエラーで決勝点を奪取。3人の投手リレーで最少リードを守り切った。

 道内屈指の豪雪地帯である倶知安町。冬はグラウンドに2メートル近い雪が降り積もり、現在もグラウンド横には雪が残る。全面使用可能になるのは5月に入ってからで、オフは校内の美術造形室にネットを張った“室内練習場”でバットを振り込む。今オフは斜め前からのトスバッティングだけでなく、実戦の感覚と近づけるために正面からの速い球を打ち込んで好投手対策にも取り組んできた。

 12人いる3年生の多くが1年春から公式戦経験を積み、冬の猛練習と今春の練習試合24戦を経てさらにチーム力はアップ。センバツに21世紀枠で出場した別海からも刺激を受けて私学にも引けを取らないチームに成長し、1978年以来の春全道出場に王手をかけた。円山行きの1枚の切符を懸けた北照戦に向け、二階は「明日(12日)が勝負」。選手18人で小樽地区の“ラスボス”に挑む。

(島山 知房)

 〇…北照は小樽潮陵に10ー0(5回コールド)。4番・手代森琉輝中堅手(3年)が打線に火を付けた。1回2死三塁から左越えの先制適時二塁打を放つと、第2、3打席も安打を放ち3安打1打点。公式戦第4号の本塁打を放った初戦の小樽桜陽戦から5打数連続安打とした。昨秋までは83センチのバットを使用していたが、新基準になった今春からは85センチに変更しており「最初は合わせるのが難しかったけど、今は使いこなせている」とうなずいていた。

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