横浜FM、先発11人だけでなく「38人」でつかんだ勝利…初のアジア制覇へ、日本時間26日第2戦引き分け以上でV

スポーツ報知
後半、勝ち越しゴールを決めた渡辺皓太〈6〉と歓喜する横浜FMイレブンとスタンドのサポーター(手前はアルアインの選手たち=カメラ・小林 泰斗)

◆アジア・チャンピオンズリーグ(ACL)▽決勝第1戦 横浜FM2―1アルアイン(11日・日産スタジアム)

 初優勝を目指す横浜FMは、西地区を勝ち上がったアルアイン(UAE)を2―1で下した。1点を追う後半27分にMF植中朝日(22)がクロスを合わせて追いつき、後半41分にMF渡辺皓太(25)が勝ち越しゴールを決めた。第2戦は25日(日本時間26日午前1時)にアルアインで行われる。

 静寂から一転、ACLでクラブ最多5万3704人の大歓声が再びはじけた。1―1の後半39分、横浜Mは渡辺皓がネットを揺らしたが、判定はオフサイド。VARの“審議”を経て、2分後にジャッジは覆った。渡辺皓は全力でベンチへ駆けだし、ほえた。初のアジアの頂点へ先勝した。

 キューウェル監督(45)は「試合を重ねるたびに、このチームは強くなっている」と目を細めた。前半13分に先制点を献上。多くの好機をつかみながらもゴールは遠かった。黒星もちらついたが、後半27分に植中が決めて望みをつなぎ、最後は途中出場の伏兵・渡辺皓が主役となった。

 先発した11人だけでなく、この日試合に出た16人だけでもなく、「38人」で勝利をつかみ取った。今季からACLが秋春制に移行し、今大会は日本勢にとって変則的なシーズンまたぎで行われている。ここまでの13試合でベンチ入りした選手は38人。西村拓真(スイス1部セルベット)、杉本健勇(大宮)ら1次リーグ突破に貢献し、現在はチームを離れた選手も多くいる。

 主将の喜田は試合前のミーティングで言った。「ここまで長い道のりだったけど、いろんな人がつないでここまで来た。思いを背負って、勝つぞ」。自身も負傷明けで万全ではなかったが「キャリア最後のゲームになっていいという覚悟でピッチに立ちました」と明かした。

 準決勝までの決勝トーナメント6試合は、全て1点差。1回戦では松原、準々決勝では永戸、準決勝では上島が退場し、3戦合計124分間を10人で戦いながらも決勝に進出し、この日も1点差ゲームを制した。昨年9月の開幕以降、38人でここまでたどり着いた。指揮官は「まだ何も成し遂げていない」とキッパリ。第2戦は、引き分け以上で優勝が決まる。初のアジア制覇まで、クラブの歴史を変えるまで、残り90分だ。(岡島 智哉)

→→→次ページに動画で見る ACL決勝第1戦ハイライト→→→

サッカー

×