清家貴子、三菱重工浦和でのアジア制覇は「人生の宝物」…仲間と勝ち取り「格別なもの」

スポーツ報知
アジア制覇を喜ぶ三菱重工浦和イレブンが、サポーターの前で記念撮影する(写真提供:WEリーグ)

◆女子アジアクラブ選手権 ▽決勝 三菱重工浦和2―1仁川(10日、浦和駒場スタジアム)

 24―25年シーズンから始まる女子版アジア・チャンピオンズリーグ(ACL)のプレ大会決勝が行われ、三菱重工浦和が仁川(韓国)を下し、クラブ史上初めてアジア女王となった。ミスが絡みで1点を先行されたが、前半のうちになでしこジャパンMF清家貴子(27)とFW島田芽依(22)のゴールで逆転し逃げ切った。今大会の決勝は一度はアジアサッカー連盟(AFC)より中止が通知されたが、再考を求める声を受け開催が決まった。

 WEリーグ得点ランキング断トツトップのMF清家が同点ゴールを決めた。前半22分、MF伊藤美紀からの浮き球の縦パスを、相手の裏に抜けて受け、右足でシュートを決めた。「ラインがそこまで統率されている感じはなかったので、あのスペースは狙っていました。いいタイミングで(パスが)伊藤選手からきて。あとは気持ちで打ちました」と振り返った。

 この日の選手バス到着時にはサポーター歌うチャントに包まれた。キックオフ直前には、駒場に「We are Reds」のコールがこだました。「浦和レッズというチームにとってのアジア1位、タイトルの大切さ、重要さは、浦和育ちなので知っていました。決勝の舞台に立てる機会があったことが幸せですし、そういう舞台で戦えたこと、勝ったことは自分にとって人生の宝物になったと思います」ゴールを決めると、エンブレムを握りしめて喜びを表現した。

 約2週間前に開催が決まり、準備が進むにつれて気持ちも高ぶっていた。「SNSとかを通して、たくさんの人が来てくれることが分かっていたので、数日前から楽しみで。ずっと高揚感があって、大丈夫かなと。普段と違うなと。こんなにワクワクしていて大丈夫かな思ったんですけれど、本当に試合の最後までずっとワクワクしてプレーできたと思います」と試合後も興奮気味だ。

 なでしこジャパンでは北朝鮮に勝ってパリ五輪出場を決めた。代表でアジアで勝つ喜びと、浦和でアジアを制する喜びの違いを聞かれると「本当に全く別というか。チームは自分が育った場所でもありますし、全然違ううれしさ。国を背負う代表での嬉しさもありますけれど、いつも、ずっとやってきた仲間と分かち合える喜びはまた別の、格別なものがありました」と表現していた。

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