異例!巨人・阿部監督がエースの肩組んでささやいた「打たれていないんだから。受け入れてイライラしないで…」

スポーツ報知
2回の投球を終えた戸郷(右)はベンチで阿部監督と話し込む(カメラ・清水 武)

◆JERA セ・リーグ ヤクルト1―2巨人(10日・神宮)

 巨人がヤクルトを下し、3連勝で貯金3とした。先発の戸郷翔征投手(24)は、強力打線を相手に7回1安打無失点の快投で3勝目を挙げた。

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 阿部マジックで戸郷が立ち直った。2回終了後、阿部監督はベンチに戻ってきた戸郷の元に歩み寄った。左手を首の後ろに回して肩を組み、耳元で声をかけた。「この前から、たまに(気持ちが)ゾーンに入ってストライクが入らなくなる時があるから。それでも打たれていないんだから。そこは受け入れてイライラしないで、ちょっと配球を変えてとかっていうのは言った」。試合中では異例の光景だった。

 直前の2回、2死から長岡、中村に連続四球を与えると、武岡は3ボールから二飛に抑えていた。試合中は捕手目線で試合を見ている捕手出身監督。下位打線に突如、ボール球が増えたことを、ささやき戦術で修正に導き、7回1安打無失点の快投につなげた。

 打線は好機で決定打が出ない中、吉川、小林のともに今季1号のソロで2得点。「こういうのも野球だと思うし、あと1本出ていればという試合が多かったけど、こういう僅差の試合を取ることができてね」と1点差で逃げ切った。小林については「投手に与える安心感がある」と守備面も絶賛し、「最高のゲームでした」と全員をたたえた。3連勝で18勝15敗3分け貯金3。2得点以下の勝利は今季7度目と守り勝つ野球を敵地・神宮で見せつけた。

(片岡 優帆)

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