富山湾海底の地震影響調査開始 県水産研究所、堆積物や生物分析

海底の泥を採取する県水産研究所の職員=富山湾

 県水産研究所(滑川市高塚)は13日、富山湾で能登半島地震による海底環境の変化の調査を始めた。24日まで2隻の調査船を使って行う予定で、70地点で海底の堆積物を採取し、砂の粒度や生息する生物などを分析する。2カ月後をめどに概要を取りまとめ、来年3月に最終報告する予定。

 13日は職員14人が漁業調査船に乗船。カニの漁場が近い魚津~朝日の沖合(水深200~600メートル)の7地点を回った。16日まで実施する。20~24日は別の漁業調査船に乗って調べる。

 海上保安庁の調査によると、富山湾の海底では地震で地滑りが発生するなど、地形の変化が報告されている。同研究所は今回の分析結果を、5年に1度実施している「富山湾漁場環境総合調査」と比較する。

© 株式会社北日本新聞社