DV状況悪化? 前年度より相談数222件増え過去最多2199件に 「30代」が大幅増、「男性から」も増えている 23年度鹿児島県内

 鹿児島県は21日、2023年度に県内19カ所の配偶者暴力相談支援センターに寄せられた相談数を発表した。配偶者からの暴力(DV)の相談は前年度より222件多い2199件で、02年度の調査開始以来最多となった。県男女共同参画室は「センターの新設があったことに加え、複数回の相談が増えたのが一因」としている。

 2199件のうち、本人からの相談は2092件。年代別では、30代が708件(前年度比260件増)で最も多く、40代467件(同27件増)、50代336件(同19件増)と続く。20歳未満も21件(同7件増)あった。性別では女性が2013件で、全体の96.2%。男性は79件で、前年度の2.3倍に増加した。

 交際相手からの暴力(デートDV)の相談は54件。前年度より1件減ったが、調査を始めた10年度以降で5番目に多かった。

 男女共同参画室は「身体的、精神的な暴力を複合的に受けているケースが多い」とする。相談支援センターは、県が設置する女性相談支援センターや男女共同参画センターなど9カ所のほか、23年度開設の志布志市をはじめ10市町にある。

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