そのぎ茶×かんころ どら焼きに 諫早農高生 長崎県産品のPRへ開発

高校生が開発した「そのぎ茶×かんころ どら焼き」

 長崎県産品の魅力を全国にPRできる商品を目指し、諫早市の県立諫早農業高(前田達彦校長、776人)の生徒が本県産「そのぎ茶」と「かんころ(干しサツマイモ)」を使ったどら焼きを考案した。ふくよかな茶の香りと、かんころのもちもちとした食感が楽しめるあんを、ふわふわとした生地ではさんだ。開発に協力した同市の製菓業、杉谷本舗の店舗やECサイトで販売。18日に同校であるスクールマーケットでも買える。1個250円。
 商品名は和菓子「そのぎ茶×かんころ どら焼き」。同校の部活動、食品科学部の生徒が昨年4月から、開発に着手した。
 生地には県産の小麦や卵、同市の酒造会社、杵の川の日本酒などを使用。そのぎ茶を練り込んだ白あんに、サイコロ状のかんころを合わせた。「ふわふわとした生地を目標に、重曹を加えるタイミングや、卵や水の割合を変える」など試行錯誤を重ねた。パッケージには生徒らが考案した「かんころそのぎ茶ん」のイラストを使っている。

新商品を開発した食品科学部の生徒たち=諫早市立石町、諫早農業高

 14日に同校であった発表会には、同部の生徒約20人と、開発に協力した関係者らが出席。試食した県養鶏農協の深沢晃代表理事組合長は「茶の風味がしっかり感じられ、甘さ控えめでおいしい」と笑顔を見せた。
 これに先立ち、生徒らは3~6日に同市八坂町の杉谷本舗本店でテスト販売。目標数の約2倍の1022個を売り上げた。部長で3年の濱﨑紫萌さん(17)は「多くの人からおいしいとの言葉をいただき、手応えを感じた。県産品の魅力を多くの人に知ってもらい、活性化につなげられたら」と期待を寄せた。

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