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「レンタルおじいちゃん」は定年後も稼げるバイト。“謝罪代行”で1時間10万円の案件も

人生100年時代。“労働無間地獄”“第3号被保険者制度廃止”など、定年後への不安は尽きない。お金に困らない老後を手に入れるためにも、年収+αを生み出す副業はマストだ。 そんな中、60代からでもしっかり稼げる副業として注目が高まっているのが「レンタルおじいちゃん」だ。

1時間10万円の高額レンタルも

ファミリーロマンス

謝罪代行はさまざまなレンタルの中でも高額な報酬が多い傾向が

「レンタル依頼の3割が“還暦超え”レンタルです。シニア層がいないと成り立ちません」 そう話すのは、代行サービス専門のファミリーロマンス代表・石井裕一氏。拘束時間が1~2時間と短い案件が多く、一日に複数回の稼働も可能なため、月に30件近く請け負う強者もいるという。 「ひと口にレンタル業とはいっても、結婚の挨拶に同席したり、冠婚葬祭に出席したりする家族代行、音楽ライブや講演会への観客代行、不倫や仕事のミスに対する謝罪代行など、多岐に渡ります。経験豊富で落ち着きのあるシニア層は、若者に比べて安心感も高くニーズがあります。ギャランティは企業イベントへの参加や冠婚葬祭出席だけで1万円。不倫や仕事でのミスの謝罪代行の中には一時間10万円と高額な案件もあり、人気です」(石井氏)

家族レンタルではリピート利用多数

具体的には、どういった場面に出向くことになるのだろうか。
ファミリーロマンス

結婚式で父親の挨拶といったスピーチなど出席以上の+αがある場合は、オプション料金が加わる

「家族代行だと、『両親がいなかったので家族の温もりを感じてみたい』という若者の父母を演じてもらったことがあります。また、一人暮らしで孤独に苛まれているシニアから『世間話ができる同世代をレンタルしたい』というオファーもありました。少し変わった案件としては、お叱り代行なんてものもあります。こちらもシニアの需要が高い代行ですね」(石井氏) 家族代行の単価は謝罪代行ほど高くないが、その後のリピートが多い利点がある。正月の集まりや出産の立ち合い、お葬式などイベント毎に呼ばれるようになり、何件か固定の客を持てば月に8万円くらいの収入になることも難しくない。
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登録は清潔感と高齢者らしさがあればOK
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