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45歳「子供部屋おじさん」の苦悩。友達はゼロ、バイト先はクビ…理想と現実とのギャップに耐えられずアルコール依存症に

独身のまま中年になるともれなく狂う――。世間に流布されるこうした言説は、果たして本当なのか? 独身中年男性に直撃、彼らの心の叫びを聞いた。

ずっと引っ込み思案で友達もゼロ

孤独な男性

万年床の自室。酒と食料は手が届きやすい位置にストック。起き抜けに酒をあおることも

「実は僕、小説家を目指しているんです」 取材が始まるやこう切り出したのは、都内の実家で暮らす青田佳彦さん(仮名・45歳)。 「ずっと引っ込み思案で友達もゼロ。でも、小説家になって権力を手にし、僕をネクラだとバカにしてきた同級生たちに仕返しすることを夢想すると元気が出るんです」

理想と現実とのギャップに耐えられなくなった

夢というよりどころのおかげで、孤独でも平気だったという青田さん。調子が狂い始めたのは39歳のころだった。 「30代で作家になって妻子をもつのだと想像していましたが、40歳手前で理想と現実とのギャップに我に返って震えましたね。そしたら、途端に今の自分に耐えられなくなったんです。現実逃避のために酒をあおってから職場に行く日が増えていきました」
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「バカにされている」妄想に取り憑かれ…
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