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水原一平だけじゃない…日本では違法なのに「スポーツ賭博」に手を出す人が増加中。海外に流出する“日本の賭け金”

「自分はギャンブル依存症」――。大谷翔平選手の銀行口座から巨額の不正送金が発覚し、元通訳の水原一平氏はこう告白した。そのギャンブルというのが、スポーツ賭博。違法にもかかわらず日本でも流行している!?

G7で日本のみ違法。解禁を待たずに利用者増

[スポーツ賭博にハマる]最新事情

元通訳・水原一平氏

 元通訳・水原一平氏の一連の報道で注目を浴びることとなったスポーツ賭博。米ドジャース・大谷翔平選手の銀行口座から約24億円もの巨額を送金し、水原氏は4月11日に詐欺の疑いで告訴された。  日本を除くG7では、ライセンスを供与された民間業者によるスポーツ賭博自体は合法だ(米国は州による)。だが、スポーツ賭博が違法の日本からも簡単にブックメーカー(スポーツ賭博の会社)のサイトにアクセスでき、入金して実際に賭けることが可能であるため、世界的な人気に釣られるように国内ユーザー数は増加傾向にある。 「スポーツは古代オリンピックの時代から賭けの対象でした。もともと賭けとの相性が非常にいいんです」  こう解説をするのは、米国のスポーツビジネスなどに詳しい元プロ野球選手で桜美林大学教授の小林至氏だ。 「’23年時点で米国の賭け金の総額は年間18兆円。’18年以前はほぼゼロだったところに、新たな税収を生み出しています。単に勝敗予想だけではなく、設定された得点を超えるか、下回るかを予想するなど、さまざまな賭け方があり、『大谷翔平選手が出塁するか否か』といったリアルタイムで細かく賭けられるため、試合の視聴時間や没入感も倍増すると言われています。 その恩恵はマイナースポーツにも及び、深夜などメジャー競技の試合がない時間帯には、ベッティングありきで開催される地下卓球大会が、欧米で人気です」

八百長行為や依存症を誘発するリスクも

[スポーツ賭博にハマる]最新事情 税収増のみならず、ファン層や楽しみ方の多様化によるスポーツ産業活性化といったメリットがある一方、八百長行為や依存症を誘発するリスクは合法化に踏み切った諸外国でも議論が尽きない。 「1960年代からスポーツ賭博の民営化が進んできたイギリスでは、ギャンブル委員会という全国組織を設置し、ライセンス事業者の監査、依存症対策、不正行為の予防のため、関連事業者や国内外のスポーツ団体、警察組織と連携する体制が整備されている。 ただ、米国で解禁されたのは’18年とごく最近で、まだ黎明期。州単位の管理が基本で賭け金額など厳しく管理されているものの、ギャンブル依存症の相談は急増しています」
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すでに2兆円が海外へ
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