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 バレーボールの黒鷲旗全日本男女選抜大会第3日は3日、大阪市のAsueアリーナ大阪で各組4チームが総当たりする1次リーグが行われ、男女ともに8強が出そろった。女子でB組の久光スプリングスは東レアローズにセットカウント3―2(25―21、25―15、20―25、24―26、15―7)で競り勝ち、通算2勝1敗で準々決勝に進んだ。第4日の4日は、A組で3勝全勝のJTマーヴェラスと4強入りを懸けて対戦する。東レは3戦全敗で敗退した。

 久光のスターティングメンバー(第1セット)は、中川美柚(24)、北窓絢音(19)、万代真奈美(25)、吉武美佳(21)、平山詩嫣(23)、濵松明日香(25)、リベロ・高橋葵(18)。

 攻守がかみ合って2セットを先取した久光が、粘る東レに2セットを奪い返された。最終第5セットに入る直前、セッターの万代はスイッチを入れ直した。「絶対に引かない。スパイカー陣を信じて何が何でも取りにいく」。強い気持ちをボールに込めてトスを上げ続けた。成長著しい吉武がライト側からスパイクを決めると、オフェンスにエンジンがかかった。6―5からは7連続得点で東レを突き放し、押し切った。

第4セット、平山詩嫣(右)にトスを上げる久光の万代(撮影・永田浩)

 前日(2日)は筑波大相手に黒星を喫した。万代にとっては母校との対戦でもあった。「向こうは勢いがあって、すごくいいバレーをするな、と」。ふと、自分の大学時代はどうだったか気になり、動画投稿サイト「ユーチューブ」で昔のプレーを見返したという。「攻めにいく、取りにいく姿勢がありました。トスの託し方でも『ここ、頼むぞ!』みたいな。もちろん大事にいくことも大切なんですが、今の私は小っちゃくなって、合わせにいっていたような気がします。初心に戻るきっかけをもらいました」。強気のトスワークでサイドアタッカーの中川、北窓、吉武に配球。持ち前の速攻だけでなく、移動攻撃やライト側からの強打でリズムをつくった平山との呼吸もピッタリだった。

【次ページに続く】もつれたときに勝つか負けるか

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西口 憲一

西口 憲一

編集委員

立命館大学でアメリカンフットボールに打ち込み、「人の心を動かし、心に残るような記事を書きたい」とスポーツ記者を志しました。 1993年西日本新聞社入社。 運動部からスタートし、以来、福岡→大分→福岡→東京→福岡→東京→福岡。 主にプロ野球(ダイエー、ソフトバンク、西武)やソフトボールを取材。1999年ダイエー初優勝、2008年北京と2021年東京の両五輪でのソフトボール金メダル獲得に心が震えました。 現在はバレーボールVリーグ女子の久光スプリングスの記事も書いています。福岡市出身。

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