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 今夏のパリ五輪に臨むラグビー7人制男子日本代表候補が29日、埼玉・熊谷市で合宿を公開した。

 トレーニングメンバー3人を含め、16人が参加。このうち28歳の津岡翔太郎(コカ・コーラ)と25歳の福士萌起(日野)、24歳の松本純弥(浦安)と佐賀工高OBが3人名を連ね、最大勢力を誇る。なぜか。

 2021年東京五輪後から7人制代表の常連となった福士は「7人制ラグビーはそもそも忍耐力がすごく大事」と強調する。15人制と同じフィールドを7人で守る必要があり、7分ハーフの試合は息をつく暇がほとんどない。佐賀工のチームスローガンは「不撓(ふとう)不屈」。どんな困難にもくじけず立ち向かうさまを示す。「不撓不屈を前面に出している通り、忍耐力を鍛えられてきたので、諦めないプレースタイルが7人制に合っているんじゃないか」と考える。実際母校は昨夏、7人制の全国大会で初優勝した。

 松本も「メンタルが強いんじゃないでしょうか」と答える。思い出すのが毎週水曜に陸上部と佐賀市内の陸上競技場で行っていた走力トレーニングの練習だ。「ラン・ラン・ランという名前で、400メートルとか800メートルとか1キロとかを計1時間半ぐらい走る。ゴールの近くで(総監督の)小城先生が見ているので、ごまかせない。一生懸命走ったことが、あきらめずやりきる部分につながった」と振り返る。

 津岡は東京五輪の代表候補にも入っていたが、大会前に落選。「落ちたからこそ現役で続けている」とあきらめずに再挑戦している。昨年は左足首を骨折し、右足首のじん帯も損傷したが、昨年11月の五輪アジア予選に間に合わせて五輪切符獲得に貢献した。

 津岡は「僕らはやれと言われたことをやりきる」とチームの約束事を遂行できる力も強調する。「特に(福士)萌起と僕は同じタイプでプレーもやりやすい。松本と3人で五輪に出たい」と力を込める。

 東京五輪では佐賀工出身の堤ほの花(日体大)が7人制女子で出場。堤は昨秋のパリ五輪アジア予選でもトライを量産し、五輪代表候補に名を連ねている。15人制の全国高校大会に52度出場している伝統と、準優勝した実績を誇る男子も続く。

合宿参加の7人制男子日本代表候補と出身高校は次ページ

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末継 智章

末継 智章

記者

1978年生まれ。福岡市出身。 2002年秋入社。初任地の鳥栖支局でサガン鳥栖の経営問題に直面し、運動部を志望する。 2008年北京五輪や2021年東京五輪、2018年サッカーW杯ロシア大会を担当。2020年から東京支社で、五輪競技や西武を中心にどこでも出没。 自称社内一の巨漢で柔道やラグビーをしていたのか聞かれがちですが、小、中、高とバスケ一筋でした。

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