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慣れ親しんでこだわりが強いものについては、つくづく文化の違いを痛感する。私の場合は、お風呂。我々がごくフツウと考える「みんなで全裸でゆっくり熱い湯に浸かる」風習は、ほとんど日本独特と呼んでよいだろう。海外暮らしではアパートメントの浅いバスタブになみなみ湯を張るのも難しく、毎日シャワーだけの生活に耐えている。
旅先でもしょっちゅう戸惑う。そこそこの宿に泊まっても部屋にシャワーしかない国はざらで、もっといい宿に泊まればジムやプールに併設のスパがあったりするけれど、水温も心意気も、てんでヌルい。施設案内に書かれた営業開始時刻と同時に行ったら準備中で、「え、今使いたいの? まだ朝ですよ」と従業員に
いつでも気兼ねなく大浴場を楽しめるのは日本だけなんだなぁ、と恋しく思いつつ、今日も異国でアウェイの風呂場をさまよう。水着をつけないとスパに出入りできないのを何度でも忘れて、慌ててフロントで買ったりする。先日泊まったパリのホテルでは、使い捨ての浴用水着が10ユーロ(約1200円)もした。真っ黒いワンピース型で、裸を隠すだけなら十分だが、私のフツウ感覚からすると生地が薄すぎる。バスローブは逆に、私のフツウ感覚からすると生地が分厚すぎて、どうにもゴワゴワ着慣れない。
「お部屋からバスローブのままどうぞ、マダム」と言われたが、温泉旅館を浴衣姿でうろつくのとは勝手が違い、心
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