「Buzz72+」の松隈ケンタさん(右)と北島ノリヒロさん=佐賀新聞社

デジタルリリースされた「KIDS ARE ALRIGHT/プレイヤーズ」は、サブスクリプションとダウンロードで視聴可能

 アイドルグループ「BiSH」や「豆柴の大群」などのサウンドプロデュースで知られる松隈ケンタさん率いる福岡発ロックバンド「Buzz72+(バズセブンツー)」が今月、新曲「KIDS ARE ALRIGHT/プレイヤーズ」をデジタルリリースした。「KIDS―」はプロ野球・福岡ソフトバンクホークスの球団創設85周年・ドーム開業30周年記念ソングに、「プレイヤーズ」は同球団を舞台にしたテレビ西日本の特別ドラマ「1回表のウラ」のテーマソングとなっている。

 いずれも佐賀県内にゆかりのあるギターの松隈さんとベースの北島ノリヒロさんがこのほど、佐賀新聞社を訪れ、新曲をPRした。(久保禎一)

 サブスク視聴、ダウンロードはこちらから

 

―「KIDS ARE ALRIGHT」に込めた思いは

松隈 ここ数年、野球界も音楽界もコロナ禍で大変な思いをしてきました。歌詞に「精一杯叫ぼうぜ」とあるように、関係者や観客のこれまでの鬱憤(うっぷん)を晴らすような曲にしたかった。スタジアムや音楽ホールが本来あるべき姿に戻ってほしい、みんなで楽しんでほしいという思いを込めて作りました。

 

―ミュージックビデオ(MV)では世界的ダンサー・福原塁さんと共演した

松隈 もともと福原君が私たちの音楽を好きで仲が良かったこともあり、今回MVをドームで撮れると決まった時に、音楽だけではなくダンスも取り入れたいと思って彼にオファーしました。曲は前もって渡していたんですが、お互いに演奏しながら、踊りながら自由なセッションで作り上げました。私たちも福原君も、ドームに立てたことがうれしくてすごくはしゃいでいて、その生き生きとした表情を生かせればと思っていました。

 

―「プレイヤーズ」のMVには松隈さんのかつてのバンド仲間たちが出演した

松隈 ほとんどの音楽仲間は一度音楽の道を諦め、音楽に向けていたパワーを別の部分に向けて頑張っています。この曲のテーマは「光と影」。映像では自分たちが演奏しているシーンをあえて暗くして、逆にかつてのバンド仲間が仕事を頑張っているシーンを明るく撮っています。ステージに立っている自分たちだけが輝いているように思えますが、実際には裏方も含めて全員が光り輝いているんだよ、というのを表現したかったんです。

 

―松隈さんは基山町で育ち、北島さんは鹿島市出身。佐賀県と縁は深い

松隈 両親の転勤が多く、小学5年生の時に基山町に引っ越してきて、中学まで過ごしました。両親が基山に住んでいるので、今も実家は基山です。同じ基山出身の「どぶろっく」の2人と、コンビニで一緒にバイトをしていたこともあります。当時はもっとクールでシュッとしていましたね(笑)。

北島 わが家も引っ越しが多くて、中学校は嬉野、高校は武雄でした。松隈さんとは逆に、県西部を制覇した感じですね(笑)。

 

―2007年の活動停止を経て、20年に再結成。これからの「Buzz72+」が目指すものは?

松隈 一番のテーマは「売れようとしない」こと。以前は周りも含めて「売れなきゃ」「変わらなきゃ」という気持ちが強すぎて、メンバー4人が崩れてしまったんです。みんながやりたいと思ったらやる、やりたくないと思ったらやらない。それが一番かっこよかったころの自分たちだし、そう発信していくことで、皆さんが共感してくれたり結果として売れていったりすると考えています。「目標を持たないこと」が目標かな。

 

―佐賀の読者に一言

松隈 コロナ禍で停滞していたスポーツ界や音楽業界もこれから動き出すと思います。新しい世界の幕開けに対する思いを込めた楽曲ですので、ぜひ聴いてください。そして、私たちと一緒にホークスを応援しましょう!

北島 「KIDS―」はバズらしい爽快なロックナンバー、「プレイヤーズ」はバズが内に秘めていたものが出せたと思います。どちらも色んな人に聴いてほしいですね。