最優秀賞を受賞した前田晋作さん=佐賀市文化会館

 第47回佐賀県消防職員意見発表会が12日、佐賀市文化会館で開かれた。県内5消防本部から9人が出場し、最優秀賞には鳥栖・三養基地区消防事務組合消防本部の前田晋作さん(34)が輝いた。

 各消防本部から推薦された職員が、火災や救助など日々の業務で感じた課題などを基に、5分間で意見を発表した。佐賀大医学部の鈴木智惠子教授ら5人が、説得力や問題意識、表現力を審査した。

 前田さんは乳児や小児に対して心肺蘇生ができる人を増やすため、乳幼児検診時に親への救命講習を実施することを提言。「救命処置に対する意識を高めることで、より多くのバイスタンダー(救急現場で救命処置を行う人)が生まれると信じている」と語った。

 優秀賞は杵藤地区広域市町村圏組合消防本部の黒木淳さん(29)、敢闘賞は伊万里・有田消防本部の坂本宏樹さん(37)が受賞した。黒木さんは仮想現実(VR)で災害を体験できる車両の導入を、坂本さんは火災発生時に子どもたちに行ってほしい行動をリスト化したカードの作成を提案した。

 最優秀賞の前田さんは、26日に大分県で開かれる九州大会に出場する。(松尾綺子)