「気軽に話しやすい雰囲気で」と企画されたDX座談会=佐賀市のアイスクエアビル

 佐賀市は、デジタル技術の活用で新たな価値を創造するDX(デジタルトランスフォーメーション)をテーマにした座談会を始めた。DXはいろんな場面で頻繁に耳にするが、企業の担当者からは「どこから手をつけるか」「どんな課題解決が可能なのか」と戸惑いも漏れる。DXに取り組み始めた企業や、取り組みを模索する担当者が、雑談を交え情報交換する場をつくった。

 市は2022年度からDX先進事例を創出しようと「DX推進支援モデル事業」を実施。目的意識をはっきり持っている事業所がある一方、「何から手をつけていけばよいか」と話す事業所もあり、「それぞれに温度差が大きいことが分かった」(経済政策課)という。「環境整備をしたい」「取り組みたい」との意向はあるものの、「具体的なイメージを持ちづらい企業もあるのでは」と、気軽に参加できる場を設けることにした。

 初回の座談会は17日夕、佐賀市内で開かれ、7人が参加した。企業のDX担当者は、社内でDXのイメージを共有しづらく、孤独を感じる場面も多いため「相談できる相手を持とう」と促した。「残念なことにDXが目的になってしまっている事例もある。『何のため』が一番大切」との投げかけもあった。

 次回は6月19日午後4時半から、佐賀市のアイスクエアビル5階で開く。(川﨑久美子)