陸前高田市の市民との交流を促進するための補助金を創設すると発表した小松政市長=武雄市役所

 武雄市は、友好都市の岩手県陸前高田市と市民同士の交流を支援するため補助金制度を創設する。武雄市民が陸前高田市に宿泊し、市民同士の交流や東日本大震災の震災遺構を視察した場合、旅費・宿泊費の半額を3万円を上限に補助してさらなる交流を促す。

 武雄市は、東日本大震災を契機に陸前高田市へのボランティアや職員の派遣を続けており、2021年3月、災害時の相互応援や経済交流を目的に「交流連携協定」を結んでいる。本年度からは被災地支援の一環として市内の個人やグループ、団体での交流の活発化を促す。陸前高田市も同様の補助制度を作っているという。

 申請は、出発の7日前までに所定の書類を提出する。陸前高田市で宿泊、交流、視察などを行った後に、帰着後20日以内に実績報告書を提出する。報告書を確認後に補助金が交付される。本年度は150万円の予算を計上している。予算額に到達次第、締め切る。

 25日の定例会見で発表した小松政市長は「ひとりでも多くの市民に被災地のことを知ってもらい、市民同士の交流を深めてほしい」と期待を込めた。(澤登滋)