ヤオコー人気、若年層に支持される“値ごろ感” 「厳選100品」など“二極化対応”で売上増、純利益15%増 子育て世代も支持、今後の業績予想は

ヤオコー純利益15%増、3月期決算

 食品スーパーのヤオコー(埼玉県川越市)が13日発表した2024年3月期連結決算は、純利益が前期比15.1%増の182億4300万円だった。売上高に当たる営業収益は9.8%増の6195億8700万円、営業利益は同11.8%増の293億2800万円、経常利益は同12.8%増の288億7700万円だった。

 業界では商品の値上げや円安基調が強まり、消費者の価格ニーズがさらに高まるなか、製造から販売までを効率的に統合したSPA型(製造小売業)の商品開発を推進。若年層や子育て世代に支持される値ごろ感のある商品と、「厳選100品」など利用シーンにこだわった差別化商品の“二極化対応”で既存店売上(単体)が前期比7.7%増と堅調に推移した。ヤオコー単体では35期連続の増収増益。

 グロッサリー部門(食料雑貨)で人工知能(AI)を使った需要予測型自動発注システムによる生産性向上や草加物流センター(草加市)に初の自社倉庫管理システムを導入し、一層の安定稼働が図られた。

 25年3月期の連結業績予想は、営業収益が前期比14.1%増の7070億円、営業利益は同7.1%増の314億円、経常利益は同5.6%増の305億円、純利益は同2.5%増の187億円を見込んでいる。

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