「昇格請負人」に残留託す 栃木SCに小林監督就任「強度の高いサッカーを」攻守の改革訴え

記者の質問に答える小林新監督=県庁記者クラブ

 サッカーJ2栃木SCの新監督に就いた小林伸二(こばやししんじ)氏(63)は17日、県庁記者クラブでの記者会見で「球際(の厳しさ)や切り替えの早さがあるのが現代のサッカー。強度の高いサッカーをしたい」と攻守の改革を訴えた。第15節を終え失点数がリーグワーストの31、得点数が同2位タイの11。シーズン途中で立て直せるか、「昇格請負人」の手腕に期待がかかる。

 チームについて「31失点は、私が見てきた栃木にはなかった。球際に厳しく、ファウルになりそうなボールまで食らいつくチームだった」と評価。「『守』と『攻』の切り替えの強度を高くやらせたい。攻撃はサイドを起点に背が高い選手へのクロスを大事にしたい」とも語った。

 一方、会見に同席した山口慶(やまぐちけい)強化部長は監督交代の理由について「栃木らしさが表現できなかった」と話し「アグレッシブな姿勢をもう一度引き戻してもらいたい」と求めた。

 通算成績は3勝3分け9敗でJ3降格圏の19位。橋本大輔(はしもとだいすけ)社長は「最低限の目標は残留。まずは今の状況を打開したい」と望んだ。また田中誠(たなかまこと)前監督とともに契約解除となった柳下正明(やなぎしたまさあき)ヘッドコーチの後任は内部昇格で充てるとした。

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