宇都宮の街なかで沖縄気分 イベントや飲食店、あるの知ってた? 8月にうるま市と友好都市へ

多くの来場者でにぎわった昨年の「風人の祭」

 ハイサイ! 宇都宮市は8月、沖縄県うるま市と友好都市を提携することになりました。昨年の「ふるさと宮まつり」には同市から沖縄の伝統舞踊「エイサー」団体が参加し、まつりを盛り上げてくれましたね。今回は、街なかで楽しめる沖縄を調べてきました。

 街なかでは沖縄に関連したイベントが複数開催されている。2018年から計7回オリオンスクエアで開かれている「風人(かじぴとぅ)の祭」は、沖縄で伝承されている歌と踊りを通じ、自然体な生き方を取り戻すことを目指す平和音楽祭だ。

 西表島出身の三線アーティスト「まーちゃんバンド」ら沖縄ゆかりの演者が多数出演し、過去にはうるま市在住の夫婦ポップデュオ「ちむぐくる」もステージに立った。食文化にも触れてもらおうと飲食物も販売され、会場は終日沖縄一色に染まる。

 初回から実行委員長を務める高橋宏昌(たかはしひろあき)さん(58)は友好都市締結に「うれしいよね。やってきた事が無駄じゃなかった」と頬を緩める。ことしは9月1日に開催を予定しているという。

 県内にエイサーを広めることなどを目指すイベント「島あしびフェスタ」は16年から計5回、バンバ市民広場などで開かれている。県内外のエイサー団体による演舞を中心に、沖縄民謡の演奏や飲食物販売などが行われる。

 主催する市内のエイサー団体「栃木エイサーシンカ琉和(りゅうわ)」の照屋准一(てるやじゅんいち)さん(54)は父が沖縄出身だ。「栃木と沖縄が友好都市としてつながってすごく感動した。沖縄2世としても協力していきたい」と意気込む。ことしも10月の開催を目指しているそうだ。

 暑くなってくると食べたくなる沖縄料理。街なかには常設店もある。21年にオープンした「琉球おにぎり 宇都宮店」(曲師(まげし)町)では沖縄風のおにぎりと唐揚げを提供している。

 ポークランチョンミートと卵焼きを具材にしたおにぎり「ポークたまご」(300円)が看板商品だ。沖縄から取り寄せた調味料を使った「琉球塩唐揚げ」(1個130円)や、「シークワーサー塩唐揚げ」(同140円)も人気がある。乃万真大(のままさひろ)店長(27)は「常連に沖縄出身の人もいる。笑顔で帰ってもらえる店であり続けたい」と話す。今後は沖縄色を残しつつ、海鮮メニューも充実させる予定だという。

 夜市横丁(同)には3月、沖縄料理メインの居酒屋「琉太郎」がオープンした。レシピ開発には沖縄出身者が関わり、20種類以上の料理はどれも本場の味を再現している。

 定番の「ゴーヤチャンプルー」(770円)は多くの客が注文する。沖縄で使われる島コショウ「ピパーチ」が味の決め手になっている。宇都宮では珍しい瓶入りの「オリオンビール」(825円)も飲める。根本大樹(ねもとたいき)店長(43)は「夜市横丁は若い人が多いが、うちはおじいとおばあだらけの日もあるんですよ」と話していた。

 想像以上に沖縄の風を感じられる機会の多い街なか。これからさらに交流が深まるのが楽しみだ。

沖縄の味が気軽に楽しめる「琉球おにぎり 宇都宮店」
一番人気のおにぎり「ポークたまご」
20種類以上の沖縄料理が楽しめる「琉太郎」
本場の味を再現した「ゴーヤチャンプルー」

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